2016年6月8日

RQ2 紹介 - 第05回 スキル(技能)

ルーンクエストはスキル方式の RPG であり、ほとんどの行為判定はスキル判定として行ないます。スキルには戦闘で使用する攻撃スキル、受けスキル以外にも様々なものが存在しています。今回はスキルの全般的なルールについて紹介します。


●スキル

RQ2 が RQ3 や Call of Cthulhu などの  Basic Roleplay 系の RPG と大きく違うのはスキルが 1% 刻みではなく、5% 刻みになっている点です。つまり 5%, 10%, 15%... と成長して行き 17% とか 23% のような中途半端なスキル値は存在しません。ならば D100 じゃなくて、D20 判定でも良いんじゃないかと思うかもしれませんが、クリティカルやファンブルの計算は 1% 単位で行われるので、やはり D100 が必要となっています。


●基本成功率

たいていのスキルは学習や訓練をしなくてもある程度成功する可能性があり、基本成功率 05% を持っています。ただし外国語のような学習しないと使えない一部のスキルは基本成功率 00% です。逆に文化的に一般な武器などは最初からより高い 10% や 20% など基本成功率を持っている場合があります。この基本成功率に各分野のスキル修正値を足した値がキャラクター作成時のスキルの初期値になります。


●スキルの判定

スキル判定は D100 を振ってスキルの値以下が出れば成功、それより大きければ失敗です。ただしダイス目が 01-05 だった場合にはスキルの値によらず常に成功になり、ダイス目が 96-00 だった場合には必ず失敗になります。


●クリティカル命中

スキル値の 1/20 (端数切り捨て)以下が出た場合にはクリティカル命中になります。端数切り捨てなので計算は簡単でダイス目を20倍しても成功ならばクリティカルということになります。ダイス目 01 ならスキルの値によらず常にクリティカル命中になります。

余談ですが RQ2 では戦闘を中心にルールが記述されており、クリティカルは主に戦闘ルールに適用されます。そのせいで戦闘以外のスキルでもクリティカル成功ではなく「クリティカル命中(Critical Hit)」という用語が使われています。それで場所によっては「応急手当てがクリティカル命中した場合...」とか面白表現になってたりします。


●ファンブル

スキル値が 05-20%ならばダイス目の悪い方から 5% (96-00)がファンブル(Fumble)になります。スキルが20%成長するごとにファンブルの可能性が 1%づつ減っていきます。ただしダイス目が 00 の場合はスキル値によらず常にファンブルです。

計算上クリティカルの切れ目とファンブルの切れ目がズレているの、ちょっとだけ注意が必要です。まとめると以下のようになります。

スキルクリティカルファンブル
05-20 01 96-00
25-35 01 97-00
40 01-02 97-00
45-55 01-02 98-00
60 01-03 98-00
65-75 01-03 99-00
80 01-04 99-00
85-95 01-04 00
100 01-05 00

★ランタスの冒険

ランタスの〈片手剣攻撃〉のスキル値 40% です。それで彼がバスタードソードて攻撃した場合のクリティカル命中の確率は 2% (01-02)で、ファンブルの可能性は 4% (97-00)になります。


●スキルの訓練

RQ2 でスキルを成長させる方法には「訓練」と「経験」による2種類があります。いずれの場合も成長する量は固定で必ず 5% づつ成長します。

スキルの訓練を行なうにはまず師匠を見つける必要があります。スキル値が 90% 以上になれば師匠(マスター)として他人にsそのスキルを教えることができるようになります。 (アップルレーンにあれだけ有能な人々が集まっていたのは、実は師匠として訓練を提供できるようにというシステム上の理由だったり)

一般的にはギルド、組合、カルト、戦士団などの組織に所属する人々が有料で訓練を提供してくれています。一般的なスキルは部外者でもお金さえ払えば教えてもらえます。例えば〈忍び歩き(Move Quietly)〉スキルを訓練したい場合には、盗賊組合や森林協会に行ってお金を払えば訓練を受けることができます。

スキル値が 25% 以下の場合は連続して訓練を行なうことができますが、それ以後は訓練ごとに一度冒険に出て実践でスキルを使用して成功させなければ、さらなる訓練を受けることはできません。

全てのスキルは原則として 100% までしか成長させることができません。さらに実践的なスキルは訓練では 75%までしか成長させることができず、それ以後は経験によってのみ成長します。

スキルの訓練の価格はスキルが成長するに従って上昇していきますが、その価格はスキルごとにまちまちです。またスキルの訓練には 100ルナーにつき12時間(例えば1日2時間で1週間=6日間+休日)の訓練時間がかかります。訓練費用はカリスマによる値引きがあり、CHA が 12を超える1ポイントごとに訓練価格が 5% 値引きされます。価格が安くなっても訓練時間は短縮されません。

★ランタスの冒険

ランタスは最初の冒険で罠にはまったり落し穴に落ちたりで酷い目に合いました。それでお金ができるとすぐに盗賊組合を尋ねて、〈罠発見〉のスキルを訓練してくれるよう頼みました。〈罠発見〉は 5%成長させるのごとに以下のような費用と時間がかります。

成長後スキル訓練金額 訓練時間
05-25% 200ルナー 24時間(2時間×2週間)
30-50% 600ルナー 72時間(2時間×6週間)
55-75% 1000ルナー120時間(2時間×10週間)
80-100% 経験のみ

ランタスの〈罠発見〉の初期値は 10% です。これを +5% 訓練で上昇させるには普通200ルナーと24時間の訓練が必要ですが ランタスはカリスマによる 訓練価格 1割引があるため 180ルナーで訓練を受けるこができます。ランタスは3回分 540ルナーと72時間の訓練を行って 25% まで成長させました。次の 30% への訓練は価格が上がって 1割引でも 540ルナーかかりますし、まずその前に実践でスキルを使って成功させなければなりません。


●攻撃と受けの同時訓練

普段から組合わせて使用する〈攻撃〉と〈受け〉のスキルは同時に訓練することができます。そのためにはそれら両方をマスターしていて同時に訓練してくれる師匠を見つけなければなりません。師匠がいて同時に訓練した場合にはどちらか価格が高い方の訓練価格と訓練時間さえ払えば、もう片方のスキルも 5% 成長します。

★ランタスの冒険

ランタスの戦士ギルドの師匠はヒューマクトの剣士であり〈片手剣攻撃〉と〈中型盾受け〉の両方をマスターしています。それでランタスはその両方の同時訓練を受けさせてもらえます。このおかげで価格が高い方の〈片手剣攻撃〉の訓練費用の(一割引きで) 450ルナーを支払うだけで 〈片手剣攻撃〉を 40%から45%に、〈中型盾受け〉を 35% から 40% に同時成長させることができました。

●経験による成長

冒険中の緊張した場面でスキルの使用に成功した場合にはスキルにチェックをつけておきます。そのシナリオ終了後に 1週間程度の休息を取って経験について考察する時間が取れれば、経験によるスキルの成長を試みることができます。

D100 で (100 - 現在のスキル値) 以下をロールすることに成功すればスキルが 5%成長します。RQ3 ではスキルの値以上の大きな出目を振ると成長という逆ロールでしたが、RQ2 は通常の小さな出目の方を出すルールなのでちょっと違っていますが確率は同じです。

成長ロールには INT が 12 を越える 1ポイントごとに成長の可能性に +3% のボーナスがあります。逆に INT が 9 に足りない 1ポイントごとに -3% のペナルティを受けます。それとは別にスキルが 90% を超えているような場合でも成長の可能性はどんなに悪くても INT %以上が保証されます。

成長ロールに成功した場合には常に 5% 成長します。ただし経験による成長でも原則としてスキルは 100% までしか成長させることができません。スキルを 100% を超えて成長させるためにはルーンロードになる必要があります。

★ランタスの冒険

ランタスの最初の冒険は散々でしたが、二度目の冒険では首尾良くトロウキンを 1体仕留めて〈片手剣攻撃〉に経験チェックを得ることができました。彼の〈片手剣攻撃〉は現在 45% なので、100 - 45 で 55% に INT 15 による +9% のボーナスを加えた 64% が成長の可能性になります。ランタスは 43 をロールして成功し、彼の攻撃スキルは 50% に成長しました。


●スキルの一覧

RQ2 には固定されたスキルの一覧のようなものは存在しません。デザイナーの意図ではキャンペーンの内容やキャラクターの必要に応じて、レフリーとプレイヤーはスキルは自由に作成して追加して欲しいということのようです。またサプリメントでも、どんどんと新しいスキルが追加されており、 Cults of Prax と Cults of Terror だけでも40個の新しいスキルが追加されています。

例えば RQ3 で PC に人気のある〈応急手当(First Aid)〉は治癒の女神チャラーナ・アローイのカルトスキル、〈言いくるめ(First Talk)〉は盗賊神ランブリルのカルトスキルとして導入されています。

ここでは基本ルールブックに記載されている主なスキルだけ紹介します。主なと書いたのは基本ルーブブックにも〈楽器演奏(Play Instruments)〉とか〈帆走(Sailing)〉などのスキルは名前だけ挙げられていて、PC は普段は使いそうにないので内容省略、もし必要なら中身はレフリーが考えてくれとなっているようなスキルものもあるからです。


●戦闘スキル

戦士ギルドや傭兵団などでは以下のような〈攻撃〉および〈受け〉スキルを教えもらえます。一つのところで全てのスキルを教えてもらえるわけではなく、傭兵団やギルドごとに得意ないくつかのスキルがあり、それについての訓練を提供してくれます。

[片手武器] 基本 提供
拳(Fist)攻撃/受け 25% 戦士ギルド/傭兵団
蹴り(Kick)攻撃/受け 25% 戦士ギルド/傭兵団
頭突き(Butt)攻撃/受け 10% 戦士ギルド/傭兵団
挌闘(Grapple)攻撃/受け 25% 戦士ギルド/傭兵団
ダガー(Dagger)攻撃/受け 25% 戦士ギルド/傭兵団
ショートソード(Shortsword)攻撃/受け 15% 戦士ギルド/傭兵団
鎌(Sickle)攻撃/受け 15% 戦士ギルド/傭兵団
レイピア(Rapier)攻撃/受け 05% 戦士ギルド/傭兵団
片手剣(1H-Sword)攻撃/受け 10% 戦士ギルド/傭兵団
片手斧(1H-Axe)攻撃/受け 20% 戦士ギルド/傭兵団
片手メイス(1H-Mace)攻撃/受け 25% 戦士ギルド/傭兵団
片手ハンマー(1H-Hammer)攻撃/受け 20% 戦士ギルド/傭兵団
モーニングター(Morning Star)攻撃/受け05% 戦士ギルド/傭兵団
片手フレイル(1H-Flail)攻撃/受け 15% 戦士ギルド/傭兵団
片手槍(1H-Spear)攻撃/受け 10% 戦士ギルド/傭兵団
 
[両手武器] 基本 提供
両手剣(2H-Sword) 攻撃/受け 05% 戦士ギルド/傭兵団
両手斧(2H-Axe)攻撃/受け 15% 戦士ギルド/傭兵団
両手ハンマー(2H-Hammer)攻撃/受け 05% 戦士ギルド/傭兵団
モール(Maul)攻撃/受け 20% 戦士ギルド/傭兵団
両手フレイル(2H-Flail)攻撃/受け 05% 戦士ギルド/傭兵団
両手槍(2H-Spear)攻撃/受け 20% 戦士ギルド/傭兵団
パイク(Pike)攻撃/受け 10% 戦士ギルド/傭兵団
 
[盾] 基本 提供
小型盾(Small Shield)攻撃/受け 05%/05%戦士ギルド/傭兵団
中型盾(Medium Shield)攻撃/受け 10%/05%戦士ギルド/傭兵団
大型盾(Large Shield)攻撃/受け 20%/05%戦士ギルド/傭兵団
 
[射出武器] 基本 提供
スリング(Sling)攻撃 10% 戦士ギルド/傭兵団
スタッフスリング(Staff Sling)攻撃 05% 戦士ギルド/傭兵団
弓(Bow)攻撃 10% 戦士ギルド/傭兵団
クロスボウ(Crossbow)攻撃 20% 戦士ギルド/傭兵団
 
[投擲武器] 基本 提供
石投げ(Rock)攻撃 25% 戦士ギルド/傭兵団
投げダガー(Throwing Dagger)攻撃 15% 戦士ギルド/傭兵団
投げ斧(Throwing Axe)攻撃 10% 戦士ギルド/傭兵団
ジャベリン(Javelin)攻撃 15% 戦士ギルド/傭兵団


●戦闘以外のスキル

戦闘以外のスキルは以下のように、それぞれのギルドや組合から(有料で)教えてもらえます。スキルによっては複数のギルドから教えてもらえるものもあります。

[操作スキル] 基本提供
登攀(Climing) 15% 盗賊組合/森林協会/芸人ギルド
物を隠す(Hide Item) 10% 盗賊組合/芸人ギルド
ジャンプ(Jumping) 15% 盗賊組合/芸人ギルド
錠開け(Lock picking) 05% 盗賊組合
地図作成(Map Making) 10% 賢者協会
罠設置/解除(Trap Set/Disarm) 05% 盗賊組合/森林協会
鎧製作(Armor Making) 00% 武具師ギルド
武器製作(Weapon Making) 00% 武具師ギルド
盾製作(Shield Making) 00% 武具師ギルド
騎乗(Riding) 05% 馬匠ギルド
水泳(Swimming) 15% 水運協会
 
[知覚スキル] 基本提供
聞き耳(Listen) 25% 盗賊組合/芸人ギルド
隠れた物発見(Spot Hidden Items)05% 盗賊組合
罠発見(Spot Trap) 05% 盗賊組合
味分析(Taste Analysis) 00% 盗賊組合
追跡(Track) 10% 森林協会
 
[隠密スキル] 基本提供
偽装(Camouflage) 10% 盗賊組合/森林協会/芸人ギルド
物影に隱れる(Hide in Cover) 05% 盗賊組合/森林協会/芸人ギルド
忍び歩き(Move Quietly) 05% 盗賊組合/森林協会/芸人ギルド
掏摸(Pick Pockets) 05% 盗賊組合/芸人ギルド
 
[知識スキル] 基本提供
宝物鑑定(Evaluate Treasure) 05% 賢者協会
自国語読書き(Read/Write Own) 10% 賢者協会
外国語読書き(Read/Write Other) 00% 賢者協会
外国語会話(Speak Other) 00% 賢者協会
 
[交渉スキル] 基本提供
雄弁(Oratory) 05% 賢者協会/芸人ギルド


●錬金術(アルケミスト)能力

錬金術(アルケミスト)能力はは通常のスキルとは違う特別な能力ですがスキルと同じように錬金術師ギルドから学ぶことができます。半分化学的で半分魔法的なこの能力は治癒薬(ヒーリングポーション)や解毒剤(アンディドーテ)や刃毒(ブレードヴェノム)などの薬品を作成したり、飲むと特定の呪文が使用できる呪文薬(スペル・ポーション)を作成したりすることができます。

この能力はスキルのようなパーセント表示ではなく、作成できる最高の薬品のポイント数で示されます。例えば〈治癒薬作成 5〉ならば最高5ポイントの治癒薬(ヒーリングポーション)が作成できます。

細かいルールは省略しますが錬金術師ギルドから入手可能な薬品には以下のようなものがあります。

  • 酸(Acid)
  • 解毒剤(Antidotes)
  • 刃毒(Blade Venom)
  • 全身毒(Systemic Poison)
  • 戦闘呪文薬(Battle Magic Potion)
  • 治癒薬(Healing)
  • 魔力回復薬(Power Restoring)

主に NPC 用の能力ですが、錬金術師ギルドに加入すれば PC も学ぶことができ、材料費が結構かかるものの完成品を買うよりは安くポーションが入手可能になります。治癒薬はもちろん解毒剤とか魔力回復薬とかも便利なので余裕があった学んでみるのも良いかもしれません。

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とりあえず、今回はこんなところで。次回から戦闘関係のルールを紹介する予定です。


2016年6月4日

RQ2 紹介 - 第03回 キャラクター作成 (属性値とスキル修正値)

今回はキャラクター作成の続きで能力値から算出されるの属性値とスキル修正値について説明します。


●ヒットポイント(Hit Point)

まず最重要のヒットポイント(HP)ですが、RQ2 のヒットポイントは CON がベースになっており以下の表の修正値が適用されます。

1-45-89-1213-1617-20+4 each
SIZ-2-1
+1+2+1
POW-1+1+1

見てもらうと分るように HP への SIZ の影響が RQ3 の半分になっています。あとは POW による修正が存在するあたりが独特でしょうか。このため RQ2 ではトロウルはもちろん、巨人のような巨大生物でも HP はそんなに高くなりません。ドラゴンでさえ HP 20 前後なのが普通です。逆にダックやトロウルキンなどの小型生物でも高めの HP を持っています。

★ランタスの冒険

ランタスの CON は 10 です。これに SIZ 15 による +1 を加えて総合HP は 11 になります。可もなく不可もなくといった、とても平凡な値です。

●部位ヒットポイント

総合HPより身体の命中部位(Hit Location)ごとの HP は以下の表により決まります。

総合HP1-67-910-1213-1516-1819-21+3 each
各脚 2 3 4 5 6 7 +1
腹 2 3 4 5 6 7 +1
胸 3 4 5 6 7 8 +1
各腕 1 2 3 4 5 6 +1
頭 2 3 4 5 6 7 +1

総合 HP が 3ポイント増えるごとに部位HPが 1ポイント増える計算になっています。人間の範囲だと RQ3 と比べて大きな差はありませんが、大きな HP 持つ生物の場合には各部位の HP は RQ3 より大き目になります。

★ランタスの冒険

ランタスの総合HPは 11 なので、頭 HP 4、胸 HP 5、腹 HP 4、それぞれの腕が HP 3、それぞれの脚が HP 4 になります。

●追加ダメージ

近接攻撃の追加ダメージは以下の表で計算します。平均の端数は切り上げです。端数切り捨てとした場合は RQ3 と同じ値になるので微妙な差があります。

STRとSIZの平均1-6 7-1213-1617-20+8 each
追加ダメージ -1D4+1D4 +1D6 +1D6

★ランタスの冒険

ランタスは STR 17、SIZ 15 なので平均値 16、+1D4 のダメージ修正を持つことになります。SIZ がもう少し大きければ +1D6 を持てたのですが。

●移動クラス(Movement Class)

この値は種族ごとに固定で人間なら 8 です。1ラウンド(12秒)に移動できる距離は移動クラスの3倍メートル、人間なら24メートルになります。脇目も振らず全力疾走すればこの値の2倍の速度で移動することができます。

★ランタスの冒険

ランラスは人間なので移動クラスは 8 です。

●荷重最大値(Max Encumbrance)

持ち運べる最大荷重は「STR」と「STR と CON の平均値」のどちらか低い方になります。重い鎧を着込みたい場合や大きな武器や盾を持ちたい場合には非常に重要な値です。あと発見した財宝を全部持って帰りたい場合にも!

★ランタスの冒険

ランタスの筋力は STR 17 と非常に高いのですが、持久力が CON 10 とそれほど高くないため荷重最大値は 14 になります。でもこの値ならばかなり重い鎧まで着ることができそうです。

●ストライク・ランク(Strike Rank)

能力値によるストライク・ランクは以下のようになっています。詳細は戦闘の説明の時にする予定です。DEX と SIZ でスレショルドが違うの注意してください。

DEX SR
19+ 0
16-181
13-152
9-12 3
6-8 4
1-5 5

SIZ SR
22+ 0
15-211
7-14 2
1-6 3

★ランタスの冒険

ランタスは DEX 13 なので DEX SR は 2、SIZ 15 なので SIZ SR は 1 になります。どちらもそこそこ良い値です。

●成長ロール修正値

経験によるスキル成長ロールには INT による修正があります。記憶力や理解力が高ければ成長も早いということです。そこまで大きな修正ではないのですが、塵も積もればということで長期的にはけっこうな違いが出てきます。

INT ...7 8 9-1213 14 15 16 17 18 ...
修正...-6%-3%0% +3%+6%+9%+12%+15%+18%...

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 なので、経験による成長ロールごとに +9% のボーナスを得ることができます。

●訓練価格への修正

CHA が高い魅力的な人物は訓練の価格を割引きしてもらえます。影響があるのは価格だけで訓練時間を短縮することはできません。結構大きな値引きがもらえますが、CHA が低かったからといって特にペナルティはありません。

CHA 0-1213 14 15 16 17 18 ...
修正0% +5%+10%+15%+20%+25%+30%...

★ランタスの冒険

ランタスは CHA 14 とそこそこ高いので、1割引きで訓練を受けることができます。常に金欠のランタスにはとても嬉しい値引きです。

●防御(Defense)値

この防御値は RQ2 独特の特殊な属性値でスキルのようにパーセントで表現されますが、直接ロールすることはなく、この値を相手の攻撃スキルから引くことができます。相手が複数回攻撃して来る場合や複数の相手がいる場合は、この値をそれぞれの攻撃に分割して適用することもできます。毎回引き算が必要になるの面倒なのですが RQ2 のスキルは 5% 単位なので、そこまで大変ではありません。ディフェンスの初期値は以下の表より計算します。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
SIZ+5%


-5% -5%
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW-5%


+5% +5%
DEX-10%-5% +5% +10%+5%

INT と DEX が重要です。逆に SIZ 17 以上だとペナルティを受けるので要注意です。RQ2 には〈回避(dodge)〉スキルが存在しないかわりに、この防御値が存在してます。RQ3 の〈回避〉と違って〈受け〉や〈攻撃〉をしながら使用できるので意外と強力です。防御値は経験のみよって成長します。そのためゼロだと成長できないので最低でも+05% になるようにするのが重要です。

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 により +5%、DEX 13 により +5%、合計で 10% の防御値を持って開始できます。常に相手の攻撃命中率を 10% 減らせるというのは大きなアドバンテージです。

●攻撃(Attack)スキル修正値

攻撃スキルへの修正値は以下のようになっています。近接/遠隔を問わず全ての攻撃スキルに適用されます。DEX と INT が重要な能力値となります。RQ2 ではスキルは 5% 刻みなので修正値も 5% 単位になっています。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
STR-5%


+5% +5%
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW-5%


+5% +5%
DEX-10%-5% +5% +10%+5%

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 で +5%、DEX 13 で +5%、さらにとても高い STR 17により +5%、合計で +15% の攻撃スキル修正になります。彼の〈片手剣攻撃〉の初期値は基本値の 10% にこの修正の +15% を加えて 25% になります。

●受け(Parry)スキル修正値

盾や武器などの受けスキルへのスキル修正値は以下のように計算します。DEX が特に重要です。逆に SIZ が 17 以上だとマイナス修正があるので要注意です。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
STR-5%


+5% +5%
SIZ+5%


-5% -5%
POW-5%


+5% +5%
DEX-10%-5% +5% +10%+5%

★ランタスの冒険

ランタスは DEX 13 により +5%、高い STR 17 により +5%、合計で +10% の受けスキル修正を持ちます。彼の〈中型盾受け〉の初期値は基本値の 10%にこの修正の +10% を加えて 20%になります。

●知覚(Perception)スキル修正値

〈聞き耳(Listen)〉や〈罠発見(Spot Trap)〉や〈追跡(Track)〉などの知覚系スキルへの修正は以下のようになります。INT が重要です。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW-5% +5% +5%

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 により +5% の知覚スキル修正値を持ちます。それで彼の〈隠れた物発見(Spot Hidden Item)〉の初期値は基本値の 05% にこの修正の +5% を加えて 10% になります。

●隠密(Stealth)スキル修正値

〈隱れ身(Hide in Cover)〉や〈掏摸(Pick Pocket)〉などの隠密系スキルの修正値は以下の表ようになります。INT と DEX が重要です。 SIZ 13 以上でペナルティがあるので大柄なキャラクターには向いていません。また POW がとても高いキャラクターも目立ってしまいます。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
SIZ+10% +5%
-5% -10% -5%
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW+5%


+5% -5%
DEX-10%-5% +5% +10%+5%

★ランタスの冒険

ランタスは DEX 13 により +5%、INT 15 により +5% の修正がありますが、一方で SIZ 15 により -5% の修正を受けるため合計で +5% です。彼の〈物陰の隠れる(Hide in Cover)〉の初期値は基本値の 05% にこの修正の +5% を加えて 10% になります。

●操作(Manipulation)スキル修正値

これは〈錠開け(Lock Picking)〉や〈武器製作(Weapon Making)〉などの手先系スキルへの修正値ですが、RQ2 には運動(Agility)スキル修正が存在しないため、〈ジャンプ(Jumping)〉や〈乗馬(Riding)〉のような RQ3 の運動系に相当するスキルもこの修正値を使用います。値は攻撃スキルへの修正と同じになります。

★ランタスの冒険

ランタスの操作スキル修正値は攻撃スキル修正値と同じく +15% です。彼の<ジャンプ〉の初期値は基本値の 15% にこの修正 +15% を加えて 30% になります。

●知識(Knowledge)スキル修正値

〈宝物鑑定(Evaluate Treasure)〉や〈会話(Speak Language)〉などの知識系のスキルの修正値は以下の表で計算します。実は知覚スキル修正値と全く同じだったりします。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW-5% +5% +5%

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 により +5% の知識スキル修正値を持ちます。〈(外国語)会話〉の基本値は 00% なので、外国語は学ぶまではこの知識スキル修正値を足すことはできません。〈宝物鑑定〉は基本値 05% なのでこの修正を足したて 10% で開始できます。

●交渉(Commnunicate)スキル修正値

基本ルールブックの範囲で「交渉スキル修正値」という用語は使用されておらず、〈雄弁(Oratory)〉スキル専用の特殊な修正値の扱いになっています。そ後のサプリメントで導入された交渉系のスキルも〈雄弁〉と同じこの修正を使うものが存在しています。そのためこの修正値は雄弁スキル修正値と呼ばれることもあります。INT と CHA が重要です。

1-4 5-8 9-1213-1617-20+4 each
INT-10%-5%
+5% +10%+5%
POW-5%


+5% +5%
CHA-10%-5% +5% +10%+5%

★ランタスの冒険

ランタスは INT 15 で +5%、CHA 14 で +5% 合計で +10% の修正値になります。〈雄弁〉の基本値は 05% なので、彼は 〈雄弁〉 15% から始めることができます。


★ランタスの冒険

ランタスの主な能力とスキルをまとめる以下のようになります。弱い? そうですね RQ2 の作成直後の初期キャラクターはいわゆるレベル 1 状態でとても弱いです。

能力値
STR 17, CON 10, SIZ 15, INT 15, POW 11, DEX 13, CHA 14

属性値
HP: 11 (頭4、右腕3、左腕3、胸5、腹4、右脚3、左脚3)
追加ダメージ: +1D4
移動クラス:  8
荷重最大値: 14
DEX SR:  2
SIZ SR:  1
成長修正: +9%
訓練値引き: -10%
防御値: 10%

攻撃スキル修正値 +15%
  片手剣攻撃 25%, 両手槍攻撃 30%, 弓攻撃 25%, ダガー攻撃 40%

受けスキル修正値 +10%
  大型盾受け 30%, 中型盾受け 20%, 両手槍受け 25%

知覚スキル修正値 +5%
  聞き耳 30%, 隱れた物発見 10%, 罠発見 10%, 追跡 15%

隠密スキル修正値 +5%
  偽装 15%, 物陰に隱れる 10%, 忍び歩き 10%, 掏摸 10%

操作スキル修正値 +15%
  登攀 30%, 物を隠す 25%, ジャンプ 30%, 錠開け 20%, 罠設置 20%, 乗馬 20%

知識スキル修正値 +5%
  宝物鑑定 10%, 自国語読み書き 15%

交渉スキル修正値 +10%
  雄弁 15%

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今回は以上です。RQ3を遊んだことがある人にはそれほど戸惑う部分はいと思います。独特なのは防御値(Defense)くらいでしょうか。

2016年6月2日

RQ2 紹介 - 第02回 キャラクター作成 (能力値)

今回から具体的な RQ2 のルールについて解説して行きたいと思います。単にルールを説明するだけでなく、RQ3 と相違点を挙げてみたり、個人的な独断と偏見による意見やアドバイスとかを盛り込んだりしたいと考えています。いろいろと異論とかあると思うので御意見いただけると助かります。


●能力値(Characteristic)

まずは RQ2 の能力値ですが、以下のようになっています。

Strength(STR):筋力3D6
Constitution(CON):体力3D6
Size(SIZ):サイズ3D6
Intelligence(INT):知力3D6
Power(POW):パワー3D6
Dexterity(DEX):敏捷3D6
Charisma(CHA):カリスマ3D6

RQ3 との大きな違いは外見(APP)のかわりにカリスマ(CHA)になっている点です。クトゥルフとかも外見(APP)なのですが、RuneQuest については Mongoose版などの新しい版も含めて RQ3 以外は全てカリスマになっています。個人的にもファンタジー世界においては単なる外見よりも人間的な魅力やリーダーシップを表すカリスマの方が使い安くて便利だと思っています。

もう一つの大きな違いは知力(INT)やサイズ(SIZ)も含めて全ての人間の能力値が 3D6 となっている点です。Basic Roleplay 系に馴れていると感覚的に戸惑う部分なので注意が必要です。SIZ 10 は小柄ではありませんし、INT 12 平均より少し頭が良いキャラクターになります。


●能力値の決め方(オプション)

基本的に能力値の決定は 3D6ダイス一回振りなのですが、それではさすがに運まかせ過ぎで非常に弱いキャラクターができたりします。RQ2 のルールブックにおいても冒険中の事件でキャラクターが死んだりするのは仕方ないとしても、単に能力値が足りないだけで死んでしまうのでは面白くないので、プレイヤーキャラクターはある程度有能にするよう指摘しています。そのための方法として以下のような別の能力値の決め方が挙げられています。どれを組合わせて使用するかレフリー(ゲームマスター)が適宜選択ください。

オプション(1): 能力値の平均がレフリーが決定した値(9-12)以下だったら全部を振り直す。

オプション(2): 6以下の能力値がある場合や、16以上の能力値が一つもない場合には振り直す。

オプション(3): D20 や 2D10 で能力値を決定する。

オプション(4): 全ての能力値を 2D6+6 で決定する。

オプション(5): 全ての能力値をまず 8 とし、そこにレフリーが決定した数値分(最低でも20ポイント)を割り振る。

オプション(6): 他の方法でダイスを振ったり好きな値にしたりする。


★ランタス(Rantus)の冒険

ルールを紹介するのにサンプル・キャラクターで紹介するというのは今でも良く行われる手法ですが、RQ2 でも“ルーン槍”のルーリク(Rurik Runespear)というキャラクターが登場しています。彼は成長してイェルマリオのルーンロードになり、さらに最近の本ではアーグラスの仲間の一人として英雄になっています。

このルール紹介でも例示があった方が分かり易いかもしれないということ“銀の腕の”ランタス(Rantus Silverarm)というキャラクターに登場してもらいたいと思います。

できれば有能なキャラクターを作成したいということで、ランタスのプレイヤーはオプション(4)を採用し、ランタスの能力値は全て 2D6+6で決定することにしました。

STR 17素晴しい! いきなり 6, 5 を振って 17 です。幸先が良い感じです。彼は有能な戦士になりそうです。
CON 10残念なことに次に振ったのは 2, 2。通常の作成方法ならば平均値なので、特に悪いわけではないですが毒や病気には注意が必要そうです。
SIZ 15身体の大きさでは 5, 4 を振りました。彼は立派な体格をしています。
INT 15ダイス目は 6, 3 です。良い調子です。ランタスはなかなかの知恵者のようです。
POW 11ダイス目は 4, 1、少しもの足りませんが、きっと彼の魂はまだ鍛えられる前なのです。
DEX 13ダイス目は 5, 2、まずまず問題ありません。この値ならば全ての武器を扱えるはずです。
CHA 14最後のダイス目は 4, 4、彼はそこそこ魅力的な人物のようです。今後の活躍が期待されます。

●能力値ロール

各能力値はヒットポイントのような属性値の計算したりスキルへの修正値を決めるだけでなく直接判定に使用することもあります。戦闘ルールやスキルでカバーされていな事柄を判定する場合には D100 で適切な能力値の 5倍以下を出すことにより成功/失敗を判定します。状況が困難な場合には倍率が 1倍〜4倍と下がる場合もあります。能力値ロールは成功率にかかわらず 01-05 なら常に成功で、96-00は常に失敗です。

また相手の能力値と比べて優劣を競う場合には、能力値どうしの対抗ロールを行います。これは能力値が同じならば成功率 50%ととし、能力値が 1ポイント上まわるごとに +5%、1ポイント下まわるごとに -5% の変動します。この場合も 01-05 なら常に成功で、96-00は常に失敗です。

STR: 重いものを動かしたりする判定に使用します。腕相撲などの判定も STR どうしの対抗ロールで判定できます。

CON: 痛みに耐える場合などに使用します。また毒や病気に対する対抗ロールとして使用します。RuneQuest の毒や病気は凶悪なので重要です(CON低いとまじで死ねます)。

INT: 知識や発想を判定するために使用します。知識スキルを持っていない場合に代用とし使うので利用機会はそれなりに多いです。

DEX: スキルでカバーされない運動など行うのに使用します。RQ2 には回避スキルがないので何かを避けるのはDEXロールで判定します(重要)。

POW: キャラクターと神々とのつながり表しているため幸運(luck)判定として使用します。また呪文が対象にかかったどうかを判定するために POW どうしの対抗ロールで判定します。

CHA: 対人の印象を決める場合には CHA ロールを使います。異種族に対する判定の場合には -10 の修正を受けます。ダックに馬鹿にされたり、トロウルにいきなり食べられたりしたくない場合にも大きい方が良いでしょう(笑)。

★ランタス(Rantus)の冒険

ランタスが洞窟を探索している時、レフリーは彼の足元に落とし穴がありそれを運よく避けることができるかどうか幸運判定するよう要求しました。ランタスの POW は 11 なので幸運ロールの成功率はその5倍に 55% です。ダイス目は 72、彼は落とし穴に落ちて腰を打ってしまいました(腹部に 3ダメージ)。

仲間の手助けにより何とか落とし穴を抜け出したランタスは、近くにあった大きな岩を動かして危険な落とし穴を塞ぐことにしました。レフリーは岩はとても重い(SIZ 12)ためランタスの STR 17 で対抗ロールするよう要求しました。成功率は 50 + (17 - 12)×5 で 75% になります。ダイス目は 23、ランタスは怪力をいかんなく発揮して穴を塞ぐことに成功しました。


●能力値の訓練と上限

能力値には訓練や経験で簡単に上昇するものと上昇しないものがあります。能力値の種族上限は(ロールの最大値+ダイスの数)です。能力値に +3 とか +6 とかの補正を持つ種族の場合はその補正値をダイス1個分と数えます。

筋力(STR): 1ポイントあたり1000ルナー(120時間)のの訓練で上昇します。STR, CON, SIZ の初期値のうち最も大きいものが上限になります。

体力(CON): 1ポイントあたり2000ルナー(240時間)の訓練により上昇します。STR, CON, SIZ の初期値のうち最も大きいものが上限になります。

サイズ(SIZ): 訓練や経験で成長させることはできません。

知力(INT): 訓練や経験で成長させることはできません。

パワー(POW): 訓練では成長できませんが経験により成長します。種族上限値(人間なら 21)まで成長させることができます。

敏捷(DEX): 1ポイントあたり1000ルナー(120時間)の訓練で上昇します。上限は初期値の1.5倍もしくは種族上限値(人間なら21)のうち低い方になります。

カリスマ(CHA): 訓練や経験でなく原則としてレフリーの判断(気紛れ)で上下します。一般的に冒険で名声を得たりスキルが成長したりしてリーダーとして相応しい人物になった時に上昇します。

能力値の訓練の費用がかなり安いので(武器の訓練や呪文を1つ覚えるのと同じくらい)、成長について最初から見込んでおくこともできます。他にも冒険で入手できる財宝の中に能力値を上げてくれる秘密の巻物とかあったります。逆に RQ2 では能力値が上昇が簡単過ぎるのが問題にされることがあるので、そのような場合は付録に能力値の訓練を難くするオプションルールがあるのでそちら採用を検討ください。


★ランタス(Rantus)の冒険

もしランタスがベテランになって十分に成長した場合には能力値は以下の値まで成長する可能性があります。

STR 17  ……CON, STR, SIZの最大値なのでこれ以上成長できません
CON 17  ……STR と同じ値まで訓練できます
SIZ 15  ……既に成人しているので SIZ は成長しませんん
INT 15  ……INT も成長しません
POW 21  ……経験により人間の上限まで成長させることができます
DEX 19  ……初期値の 1.5 まで訓練することができます
CHA 21  ……人間の上限まで成長させることができます

さすがに CHA 21 は高名な英雄にでもならない限り難しいでしょうが、その他の能力値は幸運に恵まれて長生きして経験と訓練を重ねれば十分可能です。


●能力値についてのアドバイス的なもの(その1)

割り振り方式を採用するなど初期能力値についてある程度選択肢がある場合には、属性値やスキル修正値を計算してきっちり調整するのが有利なのですが、ここではもう少しアバウトなアドバイスなどを書いておきます。

最初に考えるべきは、そのキャラクターがパーティ内でどのような役割を担うかを他のプレイヤーと相談することです。RuneQuest はスキル制の RPG なので D&D のような明確なクラス分けは存在せず、全員が武器を振るったり呪文を唱えたりできるのですが、やはり前衛の壁担当とか後衛の回復担当とかの役割分担を行った方がパーティ全体として強くなります。おおまかに分類すると以下のようになります。

まず前に立つ「重戦士」が非常に重要です。特に戦闘スキルの低い最初のうちは生き残れるかどうか鎧の厚さにかかっています。前衛となる壁がいなければ一気に崩壊することが珍しくありません。人数が少なければ全員が重戦士でも良いくらいです。重戦士にとって重要な能力値は STR と SIZ と CON です。これによって荷重の上限、すなわち着れる鎧の上限が決まり、ヒットポイントやダメージボーナスなどの戦闘力もこれらの能力値によって決まります。

次に速度と手数重視の「軽戦士」が考えられます。相手より先に攻撃するのに重要なのは DEX と SIZ です。どちらもストライクランクに関する重要なな値です。場合によっては両手武器や槍のような長い武器を持たせるのも有効です。軽戦士は高い DEX を生かすために射撃武器も担当するのが好ましです。状況により前に出ざる得ないことも多いので軽戦士といえでもできるだけ良い鎧を着ましょう。

スキル重視の「盗賊」系キャラクターを作成する場合に重要となるのは DEX と INT です。どちらもスキル修正値に大きく影響します。特に INT は経験によるスキルの成長にも影響するので重要です。あと CHA も高ければスキルの訓練費用が値引きしてもらえるのでお得です。逆に SIZ が高いと隱れたり身を躱したりすのにペナルティなるので、これだけはあまり高くない方が好ましいです。金属鎧は音を立てて忍び歩きなどの邪魔になるので着ないが普通です。

呪文の重視の「魔術」系キャラクターならば必要なのは INT と POWです。INT で記憶できる呪文の数が、POW で呪文の使用回数が決まります。特に POW は相手の呪文抵抗を打ち破るのに必要になります。呪縛できる精霊の最大数が CHA で決まるので将来を考えれば CHA も欲しところです。初期は(お金無くて)ほとんど呪文が覚えられないので他の役 割も兼任出来た方が良いでしょう。


●能力値についてのアドバイス的なもの(その2)

長期のキャンペーンを前提にするのならば成長を考えてもう少し別の検討も必要になってきます(序盤を生き残ることができればという条件付きですが)。

まず INT は普通の方法では成長させることができないので最初からそれなりに高い値を持っている必要があります。後半になるとスキルの成長速度が INT に依存しますので何より重要になります。

STR, CON の上限は STR, CON, SIZ の三つの能力値のうちの最大のものなので、この中のどれか一つは大きな値が欲しいです。あえて言えば SIZ は成長できないので SIZ が大きいのが望ましいです。

DEX は初期値 14 あれば人間の上限の 21 まで成長できます。初期値 11 でも 16 までは成長できるの最初からそこまで高い必要はありませんが、あまりにも低過ぎるのは避けましょう。

POW は一番成長させやすい能力値なので、時間をかけて成長させるつもりならば最初は低くても問題はないと言えます。一方でさすがに低過ぎると敵の呪文にかかり易くなり、とても危険なことは覚えておいてください。それとルーンロードやルーン司祭への昇進条件に POW がありますので、他人より早く上の位階に就きたい場合には最初から POW が高いほど有利です。

CHA はレフリー次第ですが、一般にはキャンペーンを続けていれば自然に上がって行きます。最初はぱっとしないキャラクターが英雄的なリーダーに成長して行く過程を楽しむという意味では最初から高くなくても大丈夫でしょう。


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以上、能力値の説明だけで色々と書き過ぎた気がします。「APP のかわりに CHA を使います。能力値は全部 3D6 です」だけでも良かった気もしますが書いてしまったものは仕方ありません。読む方も疲れると思うので次回からはもう少しだけ押さえて行こうかと思います。

2016年6月1日

RQ2 紹介 - 第01回 はじめに

すごーく今さらな気もしますが一部で需要がありそうなので「RuneQuest 第2版」のルール紹介記事を連載しようかと思います。30年以上前に発売された古いゲームで、RuneQuest 第3版の発売以後、遊ぶ機会も少なくなり色々とうろ覚えだったりする部分もあって間違ったりするかもしれませんが、一部でも参考になれば幸いです。(細かい点などはルールブックを確認ください)




●今回の記事の背景

最近 RuneQuest 2版が予想外のちょっとした盛り上りを見せいます。そのきっかけとなったのは Chaosium社から RuneQuest Classic としてルールが再版されたことにあります。今まではそもそもルールブック自体が入手困難で興味がある人がいたとしても手に入れようがないとういう状況が長く続いていたのですが、この再版により容易に入手可能になりました。再版されたといって物理本は今のところ配送待ちでまだ私の手元に届いていませんが、PDF版ならばすぐにでも Chaosium のウェブサイトや DriveThruRPG から入手可能になっています。

さらには Chaosium社が今年後半に発売予定とアナウンスしている新しい版の RuneQuest は RQ2 をベースに開発中と発表したことにより、俄然 RQ2に注目が集っています。こちらも非常に楽しみなのですが、待ち切れない人は予習的に RQ2 を遊んでみるのも面白いかもしれせん。

今回は第01回ということで、個々のルールの解説に入る前に全体的な特徴や版の違いについて簡単に説明したいと思います。


●RuneQuest 2版の特徴

RuneQuest 第2版の特徴ですか、個人的な偏見も入りますが以下のような点が挙げられるかと思います。

グローランサ: なんと言っても背景世界がグローランサ(Glorantha)です。RuneQuest の第3版以降は汎用ファンタジーとして特定の世界を対象にしていないのですが、RQ2 の背景世界としてはグローランサ専用になっています。このおかげでルールがシンプルで世界観にマッチしています。

柔軟: 古いと言いながらもクラス無しのスキルパーセント制、経験や訓練による任意のスキルの成長、自由な呪文取得、クリティカルとファンブルなどなど RQ3 やクトゥルフなど他の Basic Roleplay 系列の基礎となる要素は全て入っているので、(その当時のゲームとしては)とても柔軟なキャラクターを作成して遊ぶことができます。

軽い: ルーンクエストといえば重いゲームの代名詞のように思っている人もいるみたいですが RQ2 は RQ3 はもちろん他の多くのRPG と比べてもそこそこ軽いゲームです。ルールブックもたったの 128ページしかありません。RQ'90 とかを読むと、この人たちが本当に作りたかったのは RQ2 なんだろうなとか感じたりします。

古い: 今の人たちには全体的に古い感じがすると思います。編集が洗練されいなくて説明文があっちこっちに散らばっていたり、遊び方の面でも先行の D&D を意識したダンジョンに行ってモンスターを倒して財宝を持ち帰るのがメインだったり、致死率が比較的高かったりとか。

そもそもマジックポイント(MP)とかゲームマスター(GM)などの、今では当り前な用語が使用されるようになる以前の黎明期のロールプレイング・ゲームなので色々と気になる人がいるかもしれませんが古いゲームなので勘弁してもらうしかありません。ちなみにゲームマスターのことはレフリー(審判)と呼んでいました。


●RuneQuest 第1版

第2版があるのならば、その前に第1版があるだろうということで、まずは RuneQuest 第1版について簡単に説明します。1978年というから今から38年前! に最初の RuneQuest が発売されました。内容的には RQ1 と RQ2 は基本的なルール部分には違いはほとんど無く説明文までほぼ同じです。RQ1 のテーブル類を差し替えたり、色々な追加ルールを加えた完全版が RQ2 といった感じです(あとの方で簡単に違いをまとめます)。


表紙的にも RQ1 と RQ2 はよく似ていて一見区別がつきませんが、この写真のような赤と茶色の二色刷りの表紙のものが RQ1 です。

RQ1 はそれほど多く印刷されなかったらしく一時期は eBay とかでかなりのプレミアがついたりしましたが、今回の再版に合わせて RQ1 もスキャンされた PDF版が再版され Chaosium の公式ページや DriveThruRPG でダウンロード購入可能になっています。OCRされていなくて実用性は低くてコレクターアイテム的になりますが価格は安いので RPG の歴史に興味があ人は購入してみるはいかがでしょうか。

Chaosium: http://www.chaosium.com/runequest-1st-edition-pdf/

DiveThruRPG: http://www.drivethrurpg.com/product/177112/RuneQuest-1st-Edition


●RuneQuest 第2版

RQ1 はかなり好評だったらしく、発売から2年後の1980年に RuneQuest第2版が発売されました。その後 RQ2は何度も何度も色々な形態で再版されたため色々な表紙が存在しています。


上記の写真は RuneQuest/Glorantha コレクターとしても有名な Chaosium社の現社長 Rick Maints のコレクションです。右上の赤と茶色の2色刷りのものだけが RQ1 で残りは全て RQ2 になります。上列の箱がボックスセット、下列に並んでいるフルカラーのものが通常のソフトカバー版で発売時期によってロゴマークなどが微妙に違います。右下の単色刷りのやつは上列にあるボックスセットの中身のルールブックでボックスセットにはこの他にシナリオのアップルレーンなどが同梱されていました。

左上にある紫色っぽい表紙のものはイギリスの Games Workshop からライセンス販売されたものです。こちらもソフトカバー版とボックス版があります。写真だと少しわかり難いですが左下のものは Reston Publishing からライセンス発売されたハードカバー版です。これはカバーを外すと赤革風になっています。写真にはないですが他にもボクッスセットの中身として以下のような赤単色刷りのものがあります(写真は rpg.net より)。


表紙は色々ありますが、中身は全て同じ版でレイアウトまで含めて完全に同じです。


★RQ1 と RQ2 の違い

RQ1 と RQ2 は基本的なルールはほぼ同じですが、大幅な追加と微妙な変更が存在しています。興味ある人もいるかもしれませんので違いについて簡単にまとめてみました。

綺麗: ぱっと見で一番目につくのは綺麗さの違いです。RQ1 でタイプライターで打ったものをそのまま切り貼りしていて微妙に斜めになっていたりした表が RQ2ではきちんと植字したものに差し替えられています。手書だった地図やルーンやイラストなども清書されたものに置き換えられています。

表: 武器表やファンブル表などのテーブル類が差し替えられています。遊ぶ上で一番違いが出るのはこの部分かもしれません。もちろん今遊ぶなら調整済みの RQ2 のデータを使うのがお勧めです。

付録: 分量的に最も大きな変更は「第10章の付録(Referee Notes/Appndix)」が大幅に追加されいことです。主なものではノックバック、盾による攻撃、スラッシュとクラッシュ、暗闇と光源、落下や火によるダメージ、物品の価格表などが追加されています。事前経歴のルールも差し替えになっています。無くなったものとしてはルーンの識別から風(Air)のルーンの行が消えています(謎です。編集ミスかもしれません)。

編集: 一部で編集が変更になっています。例えばシャーマンの項目が RQ1 ではルーン魔術の章にあったのが基本魔術の章に移動されています。他にもモンスターは RQ1 は種類順に並べられていたのが、RQ2 では名前のアルファベット順に並べ換えられています。その際に失敗したのか Barbarian Dragonewt の項目が RQ2 では消失していたります。

ルール修正: ルール変更はほとんどないのですが、例えば荷重オーバー時の処理など一部のルールがこっそり変更されています。荷重ルールは付録の方に別方式のオプションルールが追加されていたりもしますが。

正誤表: RQ1 との違いとはちょと異なりますが、RQ2の最初の版以外では表紙の裏と裏表紙の裏に正誤表が追加されています。この正誤表は最初はサポート誌の Wyrms Footnote に掲載されたものですが、増版する時に本文には手に入れずに正誤表を表紙裏に追加したようです。


●RuneQuest 第3版

Avalon Hill から出版され、HobbyJapanから日本語翻訳されたのがこの第3版になります。それで日本では馴染深い人も多くカタカナで「ルーンクエスト」と言ったらこの版を指すことが多いと思います。RQ2 からはルールが全面改訂になっており、グローランサ以外の一般的なファンタジー世界に対応できるよう様々なルール改変や追加がありルールの量も大幅に増えています。


事情はちょっと複雑なのですが、この RQ3 も Avalon Hill の作品というわけではなく Chaosium社の作品になります。普通の本の著者と出版社の関係を思い浮かべてもらえると近いのですが、 Chaosium が著作権を持って開発/著述を行ない、ウォーゲームなどを多く出版してゲームショップなどに既存の販路を持っていた Avalon Hill が出版と流通を担当していました。

また Avalon Hill との契約によりグローランサ専用ではなく汎用ファンタジー設定として作り直され、グローランサ以外のサプリメントを Avalon Hill が独自に出版できる契約になっていました。

この提携は残念ながら大手の Avalon Hill に有利で Chaosium には一方的に不利なものだったらしく販売販路は広がったものの Chaosium社の収入は減ってしまい最終的には物別れになってしまいました。この契約解除の時の交渉により Chaosium から RuneQuest の商標が Avalon Hill に譲渡され、グローランサとルールシステムに関する権利は Chaosium社に引き上げられました。

その後グローランサ(Glorantha)の権利は Greg Stafford が世界中のグローランサ・ファンからの支援をもとに設立した Issaries社に移され、RuneQuest の権利は「システム(著作権)」と「商標」と「背景世界」をそれぞれ別の会社が持つことになりました。


●Mongoose版RuneQuest

しばらく時間がたって RPG出版から撤退した Avalon Hill が更新せずに手放した RuneQuest の商標をグローランサの権利を持つ Issaries社が取得しました。イギリスの大手RPG出版社である Mongoose Publishing が Issaries社から RuneQuest の商標と背景世界(Glorantah)のライセンスを受けて出版したのが Mongoose版 RuneQuest (MRQ) および RuneQuest II (MRQ2)です。


●Design Mechanism版RuneQuest

Mongoose版の RuneQuest II の著作者だった Loz と Pete が、Mongoose と別れて Issaries社から直接ライセンスを受けて出版したのが Design Mechanism版の RuneQuest です。Mongoose版を4版、5版と数えると第6版になることから、RQ6 と呼ばれることもあります。ルール的には MRQ2 とほぼ同じですが、記述が詳しくなり編集が格段に良くなっています。


●RuneQuest Classic

そして Greg の半隠退にともなって「商標」と「背景世界(グローランサ)」の権利はビジネスパートナーだった Moon Design社に譲渡されました。

昨年(2015年)6月に Greg Stafford が Sandy Petersen と組んで Chaosium社の経営に復帰し、8月に Moon Design社のスタッフをその運営に据えたことにより、ばらばらになっていたグローランサの権利と RuneQuestの商標がシステムの権利(著作権)を持つ Chaosium社に戻ることになり RuneQuest の再版が可能になりました。

それを受けて Kickstarterで資金募集され今年(2016年)に再版さた RuneQuest 2版が RuneQuest Classic です。昔のものと区別して  RuneQuest Classic と呼ぶこともありますが、一般には区別せずこれも RQ2 と呼ぶようです。


内容的には過去の RQ2 と同じ文章ですが、全面的にレイアウトがやりなおなされており、表紙裏にあった正誤表の内容が全て本文に反映され改版されいます。加えてサポート雑誌の Wyrms Footnote からルール解説コラムなども転載されており、その関係でページ数が 128ページから 144ページに増えています。あと年表が ST.1627年まで進んでいたりします。

この新しい RQ2 は以下から PDF版が購入することができます。

Chaosium: http://www.chaosium.com/runequest-2nd-edition-pdf/

DiveThruRPG: http://www.drivethrurpg.com/product/177116/RuneQuest-2nd-Edition-1980


●RuneQuest第4版

現在 Chaosium社では RQ2 をベースにした新しい RuneQuest を鋭意開発中ということで、今年の夏の GenCon でドラフトを公開、後半にも発売とアナウンスしています。彼らはこの開発中の RuneQuest を Chaosium の第4版、RQ4 と呼んでいるようです。

過去には Avalon Hill から出版予定だった RuneQuest: Adventures in Glorantha が RQ4 と呼ばれていたことがありました。また Mongoose版 RuneQuest とその後継版のことを RuneQuest 4版および 5版と数えていたこともありました。これらは勘定外として Chaosium のものだけを数えることにしたようです。略称についてはややこしいので変えて欲しい気もします。


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以上、ルーンクエストの版としてだいたいこんな感じですが、今回の連載では RQ2 のルールについて紹介したいきたいと思います。

2016年2月21日

RuneQuest 2再誕祭

大阪の関目にあるゲームスペース・リーチングムーンにおいて2月13日および2月14日に開催された RuneQuest2 再誕祭に参加してきました。少し遅くなりましたが簡単に報告などを。

前夜祭

2月13日は前夜祭ということで、ベテランと初心者の2グループに別れてセッションを行いました。ベテラン卓の方はルーンクエストではなく、ふぇる氏のゲームマスターで現在開発中の 13th Age in Glornatha のキックスターター参加者向けの草稿(ドラフト)ルールを使用してセッションを行いました。私はこちらの方に参加させて頂きました。

私は「大地の女神を拾った少年」というユニーク特徴で、普段は子豚の格好をした大地の女神を抱いた少年(クラス的にはアース・プリーステスだけど実際に魔法を使っているのは女神の方という設定)をプレイしました。他の人たちはもっと個性的な特徴を持っていたし、シナリオも良かったのですが差し障りがあるといけないので詳細は省略します。だいたいルナーの邪悪な陰謀を知った反抗勢力(という名目の無頼)の冒険者たちが解決のために苦労するという筋が提示されていた気もしますが、まったく苦労していた記憶がありません。バーサーカー率の高めのパーティは何かあると取り敢えず突込んで、あとで考える作戦が展開されました。ゲームマスターがヒーロークエストによる解決を強く示唆する中、ヒーロークエストが開始される前に解決してしまおうというプレイヤーたちの無茶振りをうまく拾って頂き、無事ハッピーエンドとなりました。

もう一方の初心者中心のグループの方はルーンクエスト2版がプレイされました。といっても全員がトロウルPCを作成してトロウルボール(トロウルたちのスポーツでラグビーをおもいっきり野蛮にした感じのやつ。詳細略)をプレイしたとのこと。え? 初心者いきなりトロウル? しかもトロウルボールの洗礼? と思わなくもないですが、非常にグローランサらしいとも言えるので、参加者にグローランサの魅力の一部と、それ意外も諸々が伝わったことと思います。こちらも無事プレイヤーキャラクターのチームの勝利に終ったと聞いています。

夜と朝の部

あいにくの天候で外では強い雨が振っていましたが、我々は夜と翌日の朝の空き時間を使って私のゲームマスターで、RuneQuest 第6版の Adventuein Glorantha で遊びました。この本は諸般の事情により販売されないことになってしまったのですが、ありがたいことに友人から GenCon にて少数だけ配布されたドラフト版を借りることができたので、(水子供養として)遊んでみました。キャラクター作成に時間がかかったこともあり、大型のグリズリー1体と四人の冒険者が闘うだけしかできませんでしたが、練習台として HP が多いだけのはずがだった熊が大健闘、マスターもプレイヤーもダイス目に右往左往するという意外とルーンクエストらしい戦闘だった気がします。

RQ6 AiG の感想ですが、キャラクター作成に時間がかかるだろうと予想してチャート類とか万端に準備したりしたつもりだったのですが、それでもキャラクター作成と導入に時間を取り過ぎたようです、申しわけない。キャンペーン指向でじっくりとPCを作り込むことを前提にしているルールな感じですね。個人的には RuneQuest 2版ベースにするという新版にもすごく期待しているのですが、こちらが発売されなくなったのも残念です。未完成でも良いので PDF版だけでも発売されると良かったのですが...

再誕祭

そして2月14日午後から本祭の開催となりました。ゲストとして作家の水野良先生、ゲームデザイナー清松みゆき先生、冒険企画局の桜葉星菜もいらっしゃられ、20人近くが集まり賑やかに始まりました。他にも参加希望がいたけど会場の広さの都合でこの人数になったという話を聞きました。さらに多数の人々が仕事のスケジュールの都合などで参加を泣く泣く断念されとのこと。

配布物など

参加者全員に以下の2冊の冊子が配られました。1冊目のメッセージ集は RQ2 の再販にあたってのメッセージを業界の有名人から私のような無名のいちファンまで、多数のRQ2好きのメッセージを集めた楽しいものです。



もう一冊はまりおん氏が Guide to Glorantha より「聖王国(Holy Country)」の章を全訳されたものを会場限りとして許可を取って配布されました。さらにこの冊子には第2版の Cult of Prax から鮎方氏が翻訳された「オーランスのカルト」と、まりおん氏のオリジナル記事の 「ルーンクエストの歴史」も記載されています。残念ながら、まりおん氏は都合により参加できなかったのですが有難いことです。

 
「聖王国」と「オーランスのカルト」の翻訳記事について残念ながら当日限りの許可なので現場でしか入手できないのですが、ルーンクエストの歴史についてはまりおん氏が自身のブログに記載されましたので、そちらでも参照できます。

     ルーンクエストの歴史(まりおん氏のブログ): d.hatena.ne.jp/mallion/20160219/p1

他にも当日が2月14日のバレンタインデーということで、愛の女神のルーンが彫られたチョコレートが店長から参加者に配られました(写真は取り忘れました、ごめんなさい)。

私の方でも、私が翻訳させていただいたサンディー・ピーターセンの「グローランサの忘れられた秘密たち」の日本語版を許可をもらって小部数ながら印刷して持ち込みました。決して安くないにもかかわらず皆さんに買っていただき持ち込んだ分は全て完売いたしました。ありがとうございます。印刷版は希少品なので大事にして頂ければと思います。

  
こちらは PDF版ならば公式ページから購入できますので、先日の以下の記事を読んでご検討いただければと思います。⇒ 「グローランサの忘れられた秘密たち」

ゲストトークと記念撮影

それから挨拶があってゲストを中心としたトークとなりました。RuneQuest 自体が古いゲームということもあって、とても懐しい話題で盛り上がっていました。現場に来れなかった人によるスカイプでの参加も企画されるなどとても現代風な面もありました。

その後、参加者一同で記念写真を撮りました。参加者の中にはルーンクエスト暦うん十年というベテランに混って、ルーンクエストは始めてとか数回目という若者たちの姿もあり頼もしく思いました。今後もグローランサ好き、ルーンクエスト好きな人々が増えていってもらえると嬉しいのですが。



ルーンクエスト2プレイ

そして3グループに別れてメインイベントである、ルーンクエスト2のプレイとなりました。私のグループではひろりん店長がレフリー(RQ2 のゲームマスターはレフリーと呼びます。呼ぶよね?)でした。ルールサマリが準備されており、事前に丁寧の説明もされて、初心者でも安心設計。レフリーが嬉々として精霊戦闘の説明をしようとするので「初心者もいますし、今回はそのルール必要ないですよね? ね?」と阻止を試みましたが通りませんでした。

個性的なキャラクターが既に作成済みで選ぶだけでゲームスタート。私のキャラクターは真実しか話せないというギアスを持ったイェルマリオになりました。パーティのカルト構成に危険な香りがしたので、さくさくとシナリオを進めようと強く決意しました(参加者は皆良い人たちばかりだったので取り越し苦労でしたが)。

意気様々とパヴィスの街を出発してすぐに、岩陰に潜んでいたワイバーンに奇襲されて、こちらが何もできないうちに一人死亡、辛くもワイバーンを倒すも速攻で街に戻る羽目になりました。後で清松氏がレフリーを行ったグループでは最初のチュートリアル戦闘はニュートリングだったと聞き「殺意の格差」という言葉を思い出しました。カルトに戦力強化を求めたところ、頼んでもいないのに大量に渡される毒消しに色々と嫌な予感を覚えつつ再出発。

色々あってダンジョンへ混沌退治に行くことに。ルーンクエスト第2版も久し振りなら、本格的なダンジョンに潜るのも久し振り。私はイェルマリオ信者ということで率先して明り役を担当することにしました。鎧や技能も高かったので本当は最初から前にいて戦った方が効率が良かった気もしますが、光の神の威光のためには仕方ありません。次から次へ出てくるエレメンタルに驚いたり、殺意全開のミノタウロスやドラゴニュートに苦戦したり、予定調和のように精霊に憑依されたり、楽しくダンジョンを冒険しました。

最後にはスコーピオンマンとの対決、「スコーピオンマンは1番から4番まで4体います。いや、やっぱり3番はいません。1番と2番と4番の3体です」。残り時間も少なかったせいか分り易く手加減してもらいながら、なんとかギリギリ最終決戦に勝利となりました。スコーピオンマンは全部で11体準備していたそうですが 3体でもやっとでした。同じシナリオを遊んだ別のグループでは、ダイスの出目もあって最後のスコーピオンマンにあさっり敗北したそうです。

プレイ中にイェルマリオの神話での勲(いさおし)について、滔々と語ったりしたかったのですが、「真実しか話てはいけない」という制約があったので自重せざるを得なかったのが残念でした(嘘)。

宴会

その後は居酒屋に場所を移して懇親会となりました。お酒が入って色々と面白い話を聞けました。片側でアルシャードとかの比較的新しいゲームの話題をしている反対側で SPI のドラゴンクエスト(35年前のTRPG)とか Avalon Hill のタイタン(35年前のボードゲーム)で大盛り上がっているのがとても印象的でした。よく考えるとどっちも RuneQuest よりは新しいんですけどね。

とにかく最後まで楽しい集まりでした。休みを取って大阪まで行ったかいがあったというものです。主宰されたリーチングムーンのひろりん店長、ゲストの方々、参加者の皆様、ありがとうございました。またルーンクエスト好きが集まれる機会があるといいなと思いつつ、とりあえず報告はここまでにしたいと思います。

2016年1月30日

印刷版:グローランサの忘れられた秘密たち

来月、大阪のTRPGボードゲームスペース「リーチングムーン」で行なわれる「ルーンクエスト2再誕祭」の場で販売するために、許可をとって『グローランサの忘れられた秘密たち』を印刷版を作成することにしました。今日印刷製本されたものが印刷屋さんから届きました。


実際に印刷してみると結構感慨深いです。中身はこんな感じ。

オリジナル(英語版)と比較すると、ほんの少しだけ大きいかな。

小部数印刷なのとの THE KRAKEN へのライセンス料がかかっているため値段が少しお高目になりますが、当日、是非お求めていただければと思います。

『ルーンクエスト2再誕祭』については以下のリンク先に案内があります。

  リンク: www.reachingmoon.com/p/2.html


それでは、2月14日にお会いましょう。

2016年1月5日

グローランサの忘れられた秘密たち

以前に紹介した Forgotten Secrets of Glorantha ですが、 とても面白かったので翻訳させて頂きました。 「グローランサの忘れられた秘密たち」という PDF冊子が公式サイト glorantha.com のショップページでダウンロード購入可能となっています。 是非、購入を検討ください。 売上げ利益は英語版と同じく THE KRAKEN の運営資金として寄付されます。

ショップページ: http://www.glorantha.com/product-category/role-playing-games/page/2/

直接リンク: http://www.glorantha.com/product/グローランサの忘れられた秘密たち-forgotten-secrets-of-glorantha-japanese/


フォーマットはPDF版のみの販売で、 A5サイズ50ページになります。

内容は以前紹介させて頂いたようにサンディ・ピーターセン氏が THE KRAKEN 2014 におけるセミナーとしてグローランサの数々の秘密に対する質問に答えたものの記録です。 サンディは最近までコンピューターゲーム業界にいて、 テーブルトップRPG業界を離れていたため、 内容的に最近の新しいグローランサ情報というよりは、 我々にとってとても馴染みの深い RQ3 の頃のグローランサ情報が元になっていますので、日本のグローランサ・ファンの人たちにとっても興味深い内容だと思います。

以下、この本で触れられている主な秘密について列挙です。
  • スーパーヒーローとルーンの関係
  • パマールテラの歴史の秘密
  • ナーガン砂漠の危険
  • 東方諸島の成り立ち
  • 黄金のモカトウ帝国
  • 古の種族たちの秘密の計画
  • ドラゴニュートのセックス
  • ワームの友邦帝国の目的
  • トロウルと黄金
  • ジャングル・トロウル
  • ルナーの秘密とアーカット・カルト
  • テレオス島の多色の民
  • ヴァデル人とブリソス人とウェアタグ人
  • 「怪物たちの母」
  • 「群れ集う混沌」の正体
  • 混沌神タイラム
  • ジャガ芋と青い月
  • 青い月のエレメンタル、セレーネ
私の翻訳能力はそれほど高くはないのですが、佐藤さん、鮎方さん、まりおんさん、Zebrafaceさんに翻訳チェックおよび校正にご協力頂いたおかげで、 ましなものになっているのではないかと思います。 (協力ありがとうございました)

この本に興味があったけれど、 英語はちょっとと思って躊躇していた人たちに喜んでもらえると嬉しいです。

追記: 聞いた話だと THE KRAKEN 2015 でもサンディのセッションが行なわれ色々と語ってくれたらしく 続編が予定されているそうです。 今から楽しみ仕方ありません。