2015年12月22日火曜日

RuneQuest Classic Kickstarter 終了

本日(12月22日)の朝9時(日本時間)をもって RuneQuest: Classic Edition のキックスターターが終了しました。

最初は1970年代のルールの復刊に果たしてどれだけ集まるだろうかと、結構不安視していたのですが、 最終的に支援者 2,176人、 金額 206,819ドルという成果が出たようです。

最初はここまで大きくなるとは思っていませんでした。 あの Guide to Glorantha のキックスターターが1300人弱、 26万ドルだったことを考えると、 この金額は大成功ですね。 RuneQuest2版 は海外では根強い人気があると聞いてはいましたが、 あらためて実感した次第です。



特に終了時間間際60分くらいになってからの、 最後の追い上げはものすごく、 見ている目の前でどんどん金額が増えていくのは驚きでした。 到底無理だろうと半分諦めていた Trollpack  まで達成されました。 素晴らしい。

アップデート情報のタイトルで  "I Bought, we won."  (我が購入し、我々が勝利した) とありますが、 まさにみんなの協力の成果だと思います。 参加者全員に賞賛を送りたいと思います。 特に最後のひと押しをされた方々には大感謝です。

この後の予定ですが、 上記のイラストにもありますが、「冬休み中に間に合わせる。 キックスターターから資金が振り込まれ次第、 ルールブックの PDF を配布予定」とのことなので、 キックスターターでは普通ありえないほどの早さで入手できそうです。  印刷版も来年の早い時期に 2月頃には届いていそうですね。

今は祭の後の感じで少し放心しています。
それでは、 皆様、お疲れ様でした。

今夜の夢にはトロウルが出て来そうだ。

2015年12月13日日曜日

RuneQuest Classic: kickstarter 進捗

現在、 kickstater で資金募集中の RuneQuest Classic ですが、 残り1週間ちょっとなったので現時点での進捗をまとめておきます。

現在(日本時間で12月13日22時)の時点で 1440人から 12万3千ドルが集まっています。 これは募集金額の3万ドルの4倍になるので、プロジェクトが成立することは確定で、あとはストレッチ・ゴールをどこまで達成するかという状況になっています。

● The Sea Cave

4冊構成だった The Old School RQ Source Pack に5冊目が追加されました。 追加されたのは The Sea Cave というグレッグ・スタフォードの手によるシナリオで、これまで未発表だったものなので、 今回が入手する最初の機会ということになります。


これは Rune Priest ($100)以上の応募に最初から付属しています。 それ未満の場合にはアドオンとして応募金額に $25を追加することで PDF5冊が、 $50を追加することで5冊の印刷物とPDFが入手できます。

●ストレッチ・ゴール

前の投稿で書きました以下の最初の3つのストレッチゴールの達成により Lay Member ($15)以上のの申し込みをしている人全員に以下の3冊のPDFが配布されます。
  • $30,000 - Fangs
  • $40,000 - Apple Lane
  • $50,000 - Snakepipe Hollow
これ以後のストレッチゴールは無料配布ではなく、 それぞれ対応する金額を応募金額に上乗せすることでPDF版がもらえます。 欲しものがあったら金額を追加しておいてください。  今回のキックスターターには印刷版は含まれていませんが、 来年(2016年)に予定されている印刷版を発注する際には、 今回PDF版に支払った金額を印刷版の代金から値引きしてもらえるそうです。 なお High Priest ($1,000) 以上の人は達成したもの全ての PDF が無料でもらえるそうです。

現時点まで以下のストレッチゴールが達成されています。
  • $60,000 - Runemasters (各カルトのリーダーの高レベルNPC集、$5追加で)
  • $70,000 - Plunder (プラックス財宝(アイテム)集、$5追加で)
  • $80,000 - RQ Companion (Wyrms Footnote から特選記事、$10追加で)
  • $100,000 - Cults of Prax (主要カルト本、超重要、$10追加で)
  • $115,000 - Cults of Terror (混沌カルト本、重要、$10追加で)
以下はこれから達成を目指すストレッチゴールです。
  • $130,000 - SoloQuest Classic Collection (ゲームブック、3シナリオ合本、$10追加で)
  • $145,000 - Griffin Mountain (バラザール・キャンペーン設定、$15追加で)
  • $160,000 - Pavis (パヴィス・キャンペーン設定、$15追加で)
  • $175,000 - Big Rubble (大廃都・キャンペーン設定、$15追加で)
  • $190,000 - Borderlands (プラッス周辺・キャンペーン設定、$15追加で)
  • $205,000 - Troll Pack (トロウル種族設定、カルト、シナリオ本、$15追加で)
ストレッチ・ゴールの中でも特に重要なのが Cutls of Prax と Cults of Terror です。 どちらも既に達成していますので持ってないなら(持っていてもPDF版を)是非入手してください。 RQ2 でなくて RQ3 で遊んでいる人たちにとってもグローランサ資料として色々と参考になる内容だと思います。 トロウルパックも素晴らしのですが達成はとても難しいそう。

上位のストレッチ・ゴールを達成するとみんなが嬉しいので、支援のほどよろしくお願いします。

2015年12月7日月曜日

新しい RuneQuest について

先日ロンドンで行われたコンベンション Dragonmeet において、ケイオシアム(Chaosium)が開発予定の次期 RuneQuest について新たな発表があったようです。 現時点で判明していることは多くないのですが、 簡単にまとめておこうかと思います。


GenCon 2015 の時点では Loz と Pete が RQ6 をベースに開発していた Adventure in Glorantha を RQ6 に組み込む形で次の RuneQuest を開発するとされていたのですが、 大きな変更があったようです。
Dragonmeet 参加者よりの第一報:
  • 新しい RuneQuest は Design Mechanism の RQ6 ではなく、 RQ2 をベースにすると発表があった
  • サンディー・ピータセンがあ RuneQuest Glorantha に参加するとのこと

これにより RQ6 や RQ2 のファンから色々な憶測や自分の好きな点や嫌いな点など議論が噴出している模様です。  みんな言いたいことがいっぱいある模様。
The Design Mechanism から公式発表: Important Announcement: Future of RQ6
  • 発表の通りケイオシアムの次の RuneQuest は RQ6 ではなく RQ2 ベースになる
  • The Design Mechanism の Loz と Pete は Chaosium の RuneQuest の開発メンバーから外れる
  • 現行の RQ6 のライセンスは予定通り来年の7月で終了する
  • その後も名前を変更して出版を継続する予定。 新しい名前は未定
  • これは Chaosium側の決定であり Loz と Pete は関与していない
  • エラッタを反映して少しだけ変更したバージョンを新しい名前で発売したい
Design Mechanism側は Chaosium の決定に従っただけ。 喧嘩分れしたわけではないことを強調していました。

Choaisum の公式発表: Some Q&A About What's Happening with RuneQuest
  • Chaosium の RuneQuest 第4版 を2016年に発売する予定
  • 新しい RuneQuest は RQ2 を基盤にして RQ3, RQ6, PendragonPass, Call of Cthulhu, Ringworld, the Epic System (未発表), RQ Dragon Pass campaign (未発表)で学んだことを反映させる
  • RQ6の要素のうち以下のものを取り入れる。
    • 攻撃と受けの組み合わせ技能
    • 対抗ロール
    • 戦闘スタイル
    • 全体HP無しで部位HPのみ
    • 100%を超えるスケーラビリティ
    • アクション (訳注: アクション・ポイントのことか?)
    • 技能の初期値を能力値の合計で来める
  • RQ2 の戦闘リズムを維持する
  • 汎用システムではないので RQ3 で導入された作者自信も認める多くの欠陥は破棄できる
  • デザインの最大の目標はプレイヤーと世界設定を相互作用させること、すなわち世界を密接に組み込んだグローランサ専用システム
  • 以下のメンバーで開発にあたる
    • Sandy Petersen
    • Ken Rolston
    • Jeff Richard (Moon Design team)
    • Michael O'Brien (Moon Design team)
    • Neil Robsinson (Moon Design team)
    • Rick Meints (Moon Design team)
  • Greg Stafford が20年間作成してきたデザインノートがある

RQ6 から採用する内容を見ると戦闘はほぼ RQ6ベースのようにも見えるので、 じゃあどこが RQ2 ベースなんだと考えると、 結局新しい RuneQuest はグローランサ(Glorantha)専用にしたい、 だから最後にグローランサ専用だった RQ2 の後継にするんだということなのかもしれません。 魔術ルールとかをグローランサ用にチューニングしてくるのではないかと思われます(願望)。 (RuneQuest Classic のキックスターターの成功を見るに、 RQ2ベースと名乗った方が商売上の利点があるとみた可能性も)

Sandy 御大、 「ゆりかご河」の Ken、 「太陽領」の MOB、 そしてもちろん Jeff というメンバーに不足はないのですが、果たしてどのようなものができて来るのでしょうか。

この発表に関して、 ほぼ完成していた RQ6 AiG を捨てて今から開発となると発売時期が大幅に後ろ倒しされそうなのが残念な点です。

2015年11月28日土曜日

RuneQuest: Classic Edition

RuneQuest: Classic Edition の支援募集が Kickstarter で始まっています。 この Classic版は Chaosium から出版されていた第2版(第1版と第2版はほぼ同じ内容)のリプリント(再販)になります。 ホビージャパンによって日本語に翻訳されたのは第3版なのでそれより古いものになります。時期的にはAD&Dの初版と同じくらい。汎用設定ではなく専用の世界設定グローランサが最初から組み込まています。


   リンク: https://www.kickstarter.com/projects/224590870/runequest-classic-edition

●経緯

Chaosium が Avalon Hill に RuneQuest の販売権(商標)を売ったため、再販はできない状態になっていました。またグローランサの権利も作者の Greg Stafford とともに Issaries社に移っていました。 ルールの著作権:Chaosium、商標:Avalon Hill、世界設定:Issaries といったバラバラになっていた権利が、Avalon Hill が手放した RuneQuestの商標を Issaries が入手し、その後にグローランサの権利と合わせて Moon Design社に売却、少し前の記事で書いたように Chaosium の体制変更により Moon Design の持つ権利が Chaosium に移ったことにより全ての権利が Chaosium社に戻ったことにより再販が可能となったものです。

Chaosiumの新体制直後から新社長である Rick Meints (グローランサコレクターで RQ2の大ファンとして知られる)を始めとする RuneQuest 2nd のファンたちが再販の可能性について盛り上っていましたが、とうとう再販されることになったようです。

●支援レベルと報酬

キックスターターの支援レベルと報酬は以下のようになっています。

$1  部族に参加(IN THE TRIBE)
  キャンペーン情報を入手可能。
  アドオンを購入可能

$15 平信者(LAY MEMBER)
  RuneQuest Classic (PDF)
  Player Handout (PDF)
  アドオンを購入可能

$30 入信者(INITATE)
  RuneQuest Classic (ハードカバー +PDF)
  Player Handout (印刷物 + PDF)
  GMスクリーン (印刷物 + PDF)
  アドオンを購入可能

$50 ルーン王(RUNE LORD)
  RuneQuest Classic (合成皮革ハードカバー +PDF)
  Player Handout (印刷物 + PDF)
  GMスクリーン (印刷物 + PDF)
  アドオンを購入可能

$100 ルーン司祭(RUNE PRIEST)
  RuneQuest Classic (合成皮革ハードカバー +PDF)
  Player Handout (印刷物 + PDF)
  GMスクリーン (印刷物 + PDF)
  Old School RQ Source Pack (印刷物 + PDF)
  アドオンを購入可能

$250 ルーン王=司祭(RUNE LORD-PRIEST)
  RuneQuest Classic (合成皮革ハードカバー +PDF)
  Player Handout (印刷物 + PDF)
  GMスクリーン (印刷物 + PDF)
  Old School RQ Source Pack (印刷物 + PDF)
  RuneQuest プレイテスト用草稿 (ハードカバー)
  アドオンを購入可能

$1,000 大司祭(HIGH PRIEST)
  RuneQuest Classic (合成皮革ハードカバー +PDF)
  Player Handout (印刷物 + PDF)
  GMスクリーン (印刷物 + PDF)
  Old School RQ Source Pack (印刷物 + PDF)
  RuneQuest プレイテスト用草稿 (ハードカバー)
  未出版シナリオと情報本 (ハードカーバ2冊)
  アドオンを購入可能

$1,050 ルーン司祭=王(RUNE PRIEST-LORD)
   大司祭と同じ

●内容

今回の Classic版はリプリント(再販)といっても今までのものと全く同じではなく、ルールや文章には大きく手を加えていないものの、全てのエラッタを反映 してレイアウトをやりなおした完全版だそうです。ページ数は144ページということなので昔より少し増えているようです。表紙は当時のデザインのままですね。 装丁はハードカバーと合成皮革ハードーカバーのダストジャケット付きの2種類。

『Player Handout』 というのはキャラクター作成やプレイ中にプレイヤーが参照する表などをまとめた20ページ程度の小冊子だそうです。

『Old School RQ Source Pack』 というのは
 ・Balastor's Barracks:  RuneQuest 最初のシナリオで古典的で単純なダンジョンハック。大廃都にある怪物が棲みついた旧兵舎から宝物を持ち帰れ。
Militia & Mercenaries:  民兵や傭兵のキャラクター集
Scorpionmen & Broos:  スコピーオンマンやブルーのキャラクター集
Trolls & Trollkin:  トロウルやトロウキンのキャラクター集
の四冊のセットです。 キャラクター集は単純に能力値を振って属性を計算しただけで背景もなく名前すらついていないキャラクターがたくさん載っているだけの冊子です。(何でそんなものがと思うかもしれませんが、今だとコンピュータとか使えばNPCとか作るのは簡単ですが、当時は大量の雑魚のためにサイコロ振ったり計算したりは面倒だったので見掛け以上に便利なんですよ。シナリオ中に急に必要になったときとか今でも便利かも)

『RuneQuest プレイテスト用草稿』というのは RuneQuest の初期開発の際のテストプレイ時に Steve Perrin や Greg Stafford 使っていたルールとか資料だそうです。以下の写真にあるのがそのオリジナルで、報酬はこれをコピーしてハードカバー本にするということみたいです。実用性はなさそうなので、ルーンクエスト開発の経緯を知りたい人向けのコレクターアイテムですね。

『未出版シナリオと情報本』は詳細はよくわからないですが、アップランド湿原の Howling Tower での冒険や、西方の魔道ルールの草稿などが含まているそうです。これも実用性というよりはコレクターアイテムだと思われます。これは最上位の High Priest と Rune Priest-Lord のみの報酬で数量限定ですので欲しい人はいそいだ方が良いと思います。

その他既に $50,000 に到達しているので以下の 3冊の PDF が全支援者に配布されます。
FANGS: RQ2のボックスセットに付属していたエルフ、ドワーフ、怪物たちのキャラクター集(やっぱり能力値だけ書いてる本)
Apple Lane: (3版のやつが)日本語翻訳されているので説明はいらないと思うけど初心者向けの良シナリオ
Snakepipe Hollow: これも(3版のが)日本語翻訳されてる中級以上向けのダンジョンシナリオ

多分2版のやつのリプリトになるのと思いますが和訳されている3版と内容的にはほぼ同じで、 ルールが異なるため NPCのデータなどが少しだけ異なります。

●期間

キックスターターの募集期間は 2015年12月22日の午前9時(日本時間)までとなっています。期間はあまり長くはないので希望する人は早めに申し込んでおきましょう。

報酬の配布がPDFは12月中、印刷物が1月となっているようです。キックスターターの納期はあくまでそうなったらいいなくらいの希望的観測で、実際には予定から1年とか2年とか遅れるのはざらで期待しては駄目なのですが、今回の募集期間終了後すぐに配布するという超強気な予定は、レイアウトまで含めてほぼ全て完成していて印刷するだけの状態みたいです(願望)。

●送料 (追記)

説明によると支援金額に送料は含まれておらず、送料はキャンペーン終了後に重量と住所にもとづいて計算して実費を別途徴集する予定だそうです。日本への送料はハードカバー本の見積りで$25 くらいになりそうということのようですのが、後からの支払いになるので注意が必要です。

●まとめ

ということで、RuneQuest 2版は遊んだことないけどロールプレイング初期の名作を遊んでみたい人は応募してはいかがでしょうか? もちろん昔遊んだことがあって再び遊びたい人や、今も遊び続けていてルールブックがボロボロで買い直したい人にも必須です(笑)。



Forgotten Secret of Glorantha

Forgotten Secrets of Glorantha (グローランサの忘れられた秘密)という小冊子が発売になっています。これは昨年(2014年)にドイツで行なわれたゲーム・コンベンション THE KRAKEN のセッションの一つとして Sandy Petersen (サンディ・ピーターセン)がグローランサの秘密を語ったものを44ページのA5小冊子にまとめたものです。 PDF版は以下 Moon Design のサイトからダウンロード購入できます。紙の冊子版も欲しい場合には出版者の Fabian Küchler にメールで連絡する必要があります。

  購入: www.glorantha.com/product/forgotten-secrets-of-glorantha/


サンディは『クトゥルフ神話RPG (Call of Cthulhu Roleplaying Game)』の原著者として有名ですが、 Greg Stafford (グレッグ・スタッフォード)を助けてグローランサの初期設計にあたった人物であり、グレッグを別にするとグローランサの成り立ちに最も詳しい人物です。その彼が今まで明かされていなかったグローランサの秘密を語りました。

そしてその内容を THE KRAKEN  Chapbook (小冊子)としてまとめたものがこの本になります。ドイツまで聞きに行けなかった人たちにとってほんとうありがたいです。

内容ですが、是非読んで欲しいので直接解説はしないことにします。サンディは長い間 RPGやボードゲーム業界を離れてコンピューターゲーム業界にいて最近 Cthulhu Wars でボードゲーム業界に復帰したため、近年おこなわれた変更について詳しくありませんが、本質的な部分でグローランサには彼がグレッグと協力してデザインした部分が多数あり、グローランサの根本にかかわる非常に面白い話がたくさん載っています。秘密の公開といっても突拍子がなかったり困惑するような話ではなく、今まで色々と謎めかしていたり曖昧にしてあった部分をバッサリと解決してくれる感じで居心地が良い内容です。

とくにRuneQuest の2版や3版時代からのファンにとっては懐しくて面白いと思いますのでファンの人はお勧めです。

2015年11月7日土曜日

クトゥルフ・ウォーズ(Cthulhu Wars)の紹介

現在 Kickstarter でボードゲームのクトゥルフ・ウォーズ(Cthulhu Wars)の拡張第二弾 Onslaught Two の資金募集が行なわれています。 残り日数も少なくってきたようですが、 応援を兼てゲームの紹介を行ってみたいと思います。

Kickstarter: Cthulhu Wars : Onslaught Two

●コアゲームと拡張

クトゥルフ・ウォーズは基本となるコアゲーム(Core Game)と多数の拡張(Expansion)よりなっています。 コアゲームだけで完全な形で遊べるようになっており、各種の拡張は遊べる邪神の勢力やマップの追加や、 モンスターのヴァリエーションを増やしたりするためのものです。 今行なわれている Kickstarter では新しい拡張のセットが募集されているわけですが、 今回の紹介ではまずはコアゲーム部分を紹介しようかと思います。

Cthulhu Wars Core Game

いや、 実は拡張はまだ手元になくて紹介したくてもできないんです。 ものはできていて工場からの船便で旅をしているところみたいです。 拡張は機会があれば別途ということで。

●ゲーム概要

クトゥルフ・ウォーズはサンディー・ピーターセンがデザインしたボードゲームです。 彼はロールプレイグ・ゲームの「クトゥルフ神話RPG(Call of Cthulhu)」のデザイナーとしても有名ですし、 グローランサ関係でも重要なデザイナーです。 その後アナログゲーム業界を離れて、コンピューター・ゲームの業界で活躍していました(Doom とか Age of Empire とか聞いたことのあるかもしれません)。 そのサンディー・ピーターセンが一昨年アナログ・ゲーム界に戻ってきて発表した作品がこのゲームになります。

クトゥルフ・ウォーズは写真にあるような感じのミニチュア・フィギュアを使ったマルチプレイヤーのボードゲームです。 クトゥルフ神話を題材にしており、 各プレイヤーは邪神の勢力の一つを担当して互いに争いながら世界を滅ぼすことを目指します。 そして滅亡に最も貢献した勢力が勝利者になります。

●概観(見た目)

とにかく大きいです。 ちょっと比較写真を撮ってみましたがいかがでしょうか? 箱の大きさを数値で書くと 43cm×33cm×17cm で重さ 5kg くらいですかね。 正確に測ったわけではないので誤差はあるかもしれません。 遊ぶのにも少しだけ広めのテーブルが必要になります。 私の家では床に広げることになります。

大きさ比較
比較対象は2Lペットボトルです。

 ●フィギュア

このゲームの目玉は何といっても非常に良くできたフィギュアの数々です。 邪神の勢力ごとに色分けされており、 人間や小型モンスターは1インチ(25mm)スケールのそれですが、 旧支配者たちや大型モンスターは巨大サイズになっています。
信者たち

ロールプレイグゲームの 「クトゥルフ神話RPG(Call of Cthulhu)」 とかの小道具として使うのも面白いかもしれません。 いきなりこんなの出て来ても打つ手がないわけですが。
クトゥルフ(Cthulhu)

●マップ

写真にあるようにマップは世界地図になっていて、 勢力ごとに指定された地域からゲームが開始されます。 ゲームが進むと中国にビヤーキーが飛来したり、 北アメリカにクトゥルフが上陸したり、 アフリカにニャルラトテップが降臨したり、 世界各地で旧支配者やモンスターたちが暴れる世紀末(死語)な感じのゲームです。
4人ゲームの初期配置

●価格

コアゲームの定価は $199 で、アメリカの安いゲームショップだと実売 $170 くらいからのようです。 今行われている kickstarter では、数量限定ですが、$150 でコアゲームも入手可能になっているので、 この機会を利用すると良いかもしれません。 ただ注意すべきなのは最近国際運送の値段が非常に値上りしている点です。 上述したように大きくて重い商品なので追加で $50〜$100 の送料がかかるのではないかと思われます。

以下、 続きでは、ゲームの遊び方(ルール)を簡単に紹介したいと思います。

2015年8月1日土曜日

RuneQuest の今後について

Chaosium社の新体制に関連して RuneQuest の今後に関するアナウンスが the Design Mechanism 社からありました。


現在の RuneQuest 第6版 は Moon Design社からのライセンスの元に the Design Mechanism の Lawrence Whitaker (Loz) と Pete Nash によって作成し出版されています。 今回の件で RuneQuest の権利が Chaosium に移ることにより、 今後がどうなるかが気になるところでした。

   アナンスンス: http://designmechanism.freeforums.org/chaosium-design-mechanism-and-runequest-statement-t1220.html

それによると
  1. RuneQuest は Chaosium に戻る。
  2. Loz と Pete は Chaosium のブランドで RuneQuest のシステムとサプリの開発を行う。
  3. 一方で the Design Mechanism も存続し、Chaosium 社との契約の下で独自の RuneQuest のサプリの開発、出版を行う。
  4. 2016年7月(またはそれ以前)に、 グローランサを舞台にした新しいバージョンが RuneQuest として出版される。 それには現在開発中の Adventure in Glorantha が全て組み込まれる。
  5. その時点で現在の RuneQuest 6版 は絶版になるが、 the Design Mechanism は新しいバージョンと RQ6 で完全な互換性を持たせる方法を検討中である。
  6. 今すぐ Chaosium はその流通チャネルを使って the Design Mechanism の本の売り始める。 これにより入手がしやすくなる。
ということのようです。

グローランサを舞台にしたルーンクエストは期待大ですね。 GenCon の会場で Adventure in Glorantha (RQ6 用のグローランササプリ)の草稿が配られているとのことで、 発売も近いかと期待していたのですが少しだけ先になり、その分拡張サプリではなく、 最初からグローランサが組み込まれた新しい RuneQuest が出ることになりそうです。

Chaosium の運営体制

GenCon 会場にて Chaosium Inc. (ケイオシヤム社)の新しい運営体制が発表されました。


今年6月頭に Greg Stafford と Sandy Petersen が Chaosium の経営者として戻って来るという大ニュースが流れました。 (Sandy によると Lynn Wills の死後に株式保有に変化があって Greg と Sandy が組んで当時の社長の Charlie Krank を追い出したということのようです。)

しかし、 その後に何の続報も無く、 え? Greg って半隠退じゃなかったの? 復帰して陣頭指揮を取るの? ともやもやしていましたが、 GenCon 会場において Chaosium の新しい経営陣が発表になりました。  結果とし Greg は信頼する Moon Design のチームに Chaosium の運営をまかせることにしたようです。

  アナウンス: http://www.glorantha.com/greg-stafford-announces-new-ownership-group-for-chaosium-at-gen-con/

それによると Moon Design 社長の Rick Meints が Chaosium の社長に就任するようです。 他の Moon Design のメンバーも Jeff Richard も副社長兼クリエティブ担当に、 最近参加した Michael O’Brien (MOB) が副社長兼製品開発とコミユニティ活動担当に、 Neil Robinson が経理担当役員(CFO)にそれぞれ就任するとのことです。

これに伴ない GloranthaRuneQuest などの権利が Chaosium 社に戻ることも発表されました。 GloranthaHeroQuest RuneQuest としては販売にこれまでの Chaosium が Call of Cthulhu などで築いてきた流通経路が使用できることにより、 より広い層にアクセスできるようになることが期待できますね。

Guide to Glorantha が ENnie Awards 地図部門で銀賞

Guide to Glorantha が 2015年の ENnie Awards (エニー賞)において地図部門の銀賞を獲得しました。

Guide to Glorantha は大賞(Product of the Year)や設定部門(Best Setting)など4部門にノミネートされており期待していたのですが、結果としては地図部門(Best Cartography)の銀賞のみという個人的には残念な結果に終りました。

Guide to Glorantha が Diana Jones Award を獲得

「降れば土砂降り」というわけでもないでしょうが、 GenCon 合わせて多くのニュースが届います。 私もちょっと混乱ぎみですが、 整理のためのブログに書いておきます。

まずは Guide to Glorantha2015年Diana Jonse Award (ダイアナ・ジョーンズ賞)を獲得したという喜ばしいニュースが届いています。


Greg,  Jeff を始めとする Moon Design 関係者の皆様受賞おめでとうございます。 Greg といえば The Great Pendragon Campaign に続いて2回目の受賞ですね。

2015年6月15日月曜日

グローランサのエレメント対応

最近はグローランサ関係では大きなニュースがなくて更新をしていませんが、 そろそろ HeroQuest GloranthaKing of Sartar の実物が届くのではないかと心待ちにしているところです。 今週末にも 13th Age Glorantha の2回目の Playtest packet が支援者向けに公開されるということなので、 こちらも非常に楽しみにしています。

いや Greg Stafford と Sandy Petersen が Chaosium の CEO と VP として復帰という大ニュースがあったばかりなのですが、 これが今後にどう影響してくるのは不透明なので何を書いていいのか分らなくて。

最近のニュースとは関係ありませんがグローランサのエレメントの対応について書きたいと思います。

グローランサの元素(Element)にはそれぞれに対応する武器や金属や色などがあって、 そのエレメントに関連するカルトの司祭たちばそれを使用することを好むという設定があります。  ただこの対応は一定ではなくて資料によって微妙に異なっているのが困りものです。  昨日 twitter でも話題になったので手元の資料を元に過去からの変遷をまとめてみました。

●エレメント 対応の変遷

RuneQuest 1st ed. (1978) p.112
元素 色 金属武器
棍棒/岩
アルミ鞭/殻竿
爬虫類
火/天空槍/矢
哺乳類
--
エレメントの対応として初出と思われるルーンクエストの第1版のルールブックでは上記のような対応になっていました。 この頃には(当然ですが)まだ Cult of Prax すら発売されていなくて、カルトといえばサンプルとして記載されいるオーランス、 カイガー・リトール、 黒い牙の兄弟くらいだったのですが対応表はしっかり存在していました。


RuneQuest 2nd ed. (1979) p.101
元素 色 金属武器
棍棒/岩
アルミ鞭/殻竿
爬虫類
火/天空槍/矢
--
次のルーンクエスト第2版のものです。 第2版は第1版とほぼ同じ内容なのでこの表も全く同じと言いたところですが、 何故か「風(Air)」のルーンについて記載がありません。 「風」だけ書かない理由は思いあたりませんし何より第1版にあるのを削るのはおかしいので単に編集ミスの類いだと思われますが、 刷が増えてもボックスセットになっても訂正されていません。


Wyrm’s Footnote Vol.9 (1980) p.18
元素 色 金属武器精霊感覚
棍棒/岩シェイド聴覚
アルミ鞭/殻竿ウンディーネ味覚
爬虫類ノーム触覚
火/天空槍/矢サラマンダー視覚
オレンジ青銅哺乳類シルフ嗅覚
--ルーン平衡感覚
Chaosium社のサポート誌である Wyrm’s Footnote の第9号に記載された対応表です。 「風」のエレメントについての記述が復活しました。 が、色がオレンジに金属が青銅に変更になっています。


Gods of Glorantha (1985) Cult Book p.21
元素 色 金属武器精霊
棍棒/メイス/岩シェイド
水銀鞭/網/殻竿/三叉槍ウンディーネ
爬虫類ノーム
火/天空サラマンダー
剣/弓哺乳類シルフ
----ルーン
時期は飛んでルーンクエストの第3版時代ですが、第3版は汎用ルールになったのでエレメントの対応は「グローランサの神々」のカルトブックに記載されました。「風」の色が白に戻りました。「水」の金属がアルミから水銀に変わっています。 他に注目すべきは銀が「月」の金属から「風」の金属に変更されている点です。 「風」の武器に弓があるのは神話的におかしいので編集ミスですかね?


Elder Secrets of Glorantha (1988) p.35
元素金属神霊
 闇 黒/灰ナカーラ
水銀スラマク
ガータ
天空ズレサス(ダーゼイター)
アルミロウドリル
--ユーレリア
--青銅ウーマス
イーヒルム(イェルム)
第3版のサプリメント「古の秘密」に記載されたグローランサの金属についての記述からまとめたものです。一部は第1期のセシュネラの魔道師が書いた文献に初期の神知者が註釈を付けたという体裁になっています。 項目は分れていますがアルミと水銀は同じ金属と説明されています。 ここでの色は特殊でエレメントの直接の色ではなく金属の色なので注意が必要です。 アルミは赤色で水銀が緑色とか色々と変な感じですが。 「地/銅」と「天/錫」の合金が「風/青銅」であるという理論が導入されています。


HeroWars (2000) p.223
  元素    金属  
アルミ/水銀
光/火
光/天空
青銅
また次期が飛んで HeroWars 時代ですが、 エレメントと金属の対応しか記載がないので色とかは不明です。 火の金属と天空の金属が別になって天と地の合金が青銅という理論が維持されています。


HeroQuest (2003) p.78
  元素    金属  
アルミ/水銀
天空
真鍮
そして HeroQuest の第1版ですが、 こちらも金属についての説明しかありません。 HeroWars と同じに見えて何故か「風」の金属が真鍮(Brass)に変更になっています。 天と地の合金を作っても風になりません。どうしてこうなった(真鍮は銅と亜鉛の合金)。


Masters of Luck and Death (2004) p.66
元素 色 金属武器方角植物楽器感覚肉体
棍棒太鼓聴覚脂肪
水銀葦笛味覚
爬虫類穀草触覚
竪琴視覚
オレンジ西哺乳類角笛嗅覚筋肉
不明----平衡感覚?皮膚
HeroQuest のサプリメント Master of Luck and Death に記載されたもので、 第1期のペローリアの神秘家 Hepherones の哲学による対応表です。 彼の思想はナイサロール哲学や、 ベリンターの思想のもとになったと説明されています。 「風」に対応する色がオレンジ(WF9と同じ)とか、闇の色が紫というあたりが珍しい感じです。 第1期のものなので赤い月は存在せず不明となっていますが種として「人」が当てられているのも特徴的です。


The Guide to Glorantha (2014) p.16, p.148
  元素    金属    色  
 アルミ/水銀 
天空--
青銅
古の神々--
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こうなると決定版百科事典であるところの Guide to Glorantha でどのように記載されているかが気になるところですが、 金属以外についての実質的な記載は全くありません。 敢えてエレメントのルーンの説明おける「ザブールの印(Zzabur's Sigil)」と呼ばれる図形で各エレメントが何色に塗られているかを拾ったのが上記の色です。 特に意味なく適当に塗り分けたようにも見えますが、この色は Jeff が個別に指定したらしいので示唆的なものかもしれません。 「古の秘密」の金属の色と微妙に対応している感じ。


HeroQuest Glorantha (2015) p.14-15, p.217
 元素  金属 武器精霊
棍棒/岩デホーリ
水銀鞭/殻竿/網/三叉槍ヴェレドシ
タロシ
槍/弓アーザニ
青銅コラーティ
最新版、発売されたばかりの HeroQuest Glorantha のルーンの説明と、精霊についての記述からまとめたものです。 真鍮はなかったことになったようで、とても無難な感じです。

●まとめ

結局このエレメントの対応も、統一神話と同じく、神知者が各地の伝承を収集したものやヒーロークエストによって得た知識をまとめたもの。さらには各地の神話や伝承が神知者の理論の影響を受けて変容したものという扱いのようですので、唯一の正解というものは存在せず、多くの人に受け入れられている共通解ではあるものの絶対ではなく地域や時代や集団によって例外が多数あるということなのでしょう。

将来のはなしになりますが13th Age Glorantha のキックスターターで募集のあった Glorantha Source Book にはエレメントについて記述もあるらしいので、 この対応の最新版が記載されるか気になるところです。


2015年4月20日月曜日

HeroQuest Glorantha のプレオーダー開始

昨年の GenCon版プレビューから、だいぶ待たされましたが、ようやく HeroQuest Glorantha が発売になるようです。 既にプレオーダーが始まっています。(実は先週の土曜日にプレオーダー開始になっていたのですが、 PDFを読みふけっていてブログ記事を書くのを忘れていました)


フルカーラーのハードカバーで256ページになるようです。 あとプレオーダーといっても PDF版は既に購入可能で、 ハードカーバーの購入者もダウンロード可能ですので今すぐ読めます。

 PDFのみだと $19.95、ハードカーバとPDFのセットは $39.95+送料で、以下の公式サイトで注文できます。 いつものごとく支払いは PayPal のみ(要クレジットカード)のようです。

    購入URL: http://www.glorantha.com/product/heroquest-glorantha/

購入の際に注意すべき点があり、前回の King of Sartar (ハードカバー)の予約者には専用の割引きコードがメール送らているので、決裁の画面でこれを入力すると、両方を同時に発送することにより、国際送料から $10割引きされます。最近は国際郵便の送料はバカ高いので嬉しい対応ですね。

HeroQuest の版である HeroQuest Core Rule は世界を指定しない汎用ルールでしたが、 今回のものはタイトルにもあるようにグローランサ(Glorantha)専用に戻っています。 ちなみに表紙の中央にいる斧を持った女性は、 女神バービースター・ゴア(拡大すると色々と駄目なものをぶら下げている)です。

期待の内容ですが、それぞれ以下のようなページ数になっています。
  • 前書き  (3ページ)
  • グローランサについて (12ページ)
  • ドラゴンパスと周辺 (14ページ)
  • キャラクター作成 (24ページ)
  • ゲームシステム (62ページ)
  • 共同体 (12ページ)
  • 魔法とカルト (77ページ)
  • 生物 (13ページ)
  • ゲームの遊び方とシナリオ作成 (12ページ)
  • 付録(カレンダー、言語、用語、文献) (13ページ)
  • 索引 (10ページ)
おおまかな構成はドラフト(GenCon版プレビュー)と同じですが、 時間がかかっただけあって色々と手が入っています。 多数のカラーやモノクロのイラストや地図が追加されているのも素敵です。 特に以下の地図は素晴しい(このブログのは、ちょっと配慮して圧縮して精度落としてます)


 グローランサファンにとって最重要と思われる追加は、 設定年がいつもの 1621年前後に加えて、 1627年!!というのが準備されたことでしょう。 そうです実時間で30年以上止まっていたグローランサの年表がとうとう進んだのです。 たった6年ですが、 ドラゴンパスの情勢は大きく変わっています、 今までは曖昧な予言でのみ示されていた英雄戦争がついに開始されています。 昔のドラゴンパスの支配者たちはドラゴンに喰われていなくなり、 アーグラスが登場して人々を率いてルナーと戦っています。 来年にはハレックとジャ=イールとの直接対決である「英雄たち戦い(the Battle of Heroes)」が迫っているという状況です。

1627年状況に関する情報はそれほど多くありませんがアーグラスや仲間たちの秘密など色々と読みどころ多数です。 詳しい情報は13th Age in Glorantha と一緒に準備が進められている Glorantha Sourcebook  で提供される予定みたいなので、今回のこれはその先見せということなのでしょう。

他の大きな違いとしては、各カルトの記述が簡易版から、フルライトアップに変更になっています。基本的に Sartar本や Pavis本にあったライトアップを元に微修正したもののようで、 この本だけゲームできるようになっています。 記載されているカルトには以下のようなものがあります。
  • 精霊伝承(精霊カルト)
  • アーナールダ
  • オーランス 
  • イサリーズ
  • ヒューマト
  • ワーハ
  • ランカー・マイ(魔道カルト)
  • 七母神(ルナーカルト)
あと魔術の章には新規で「啓発(Illumination)」の節が追加され、詳しい説明とゲーム上のルールが追加されいます。 啓発の概念が大いに拡張されて、真のドラゴンと話すことによって得られる「ドラゴン意識」も啓発と同じものであるとか、 色々とすごいことが書いてあります。

他にもいろいろと書くべきことはあるのですが、とりあえずこれくらいで。

2015年3月31日火曜日

King of Satar 改訂版のプレオーダー開始

本日より King of Sartarrevised and annoteted edition (註釈付き改訂版)のプレオーダーが始まっています。

King of Saratar は「グローランサ年代記」のタイトルで翻訳も出ているので、ご存じの人も多いとは思いますが、架空世界グローランサの歴史、神話、風習などを扱った本です。 全般的というよりはドラゴン・パス地方に住む人々の英雄戦争の時代に焦点が当てられています。

グローランサを語る上で必読本の一つなのですが、 原書も長く絶版状態が続いていました。 しかしこの度、 新たに編輯された新版が出ることになりました(めでたい)。 新版では以前の版に比べて以下のような変更がなされています。
  • 一部の文章の改訂。改訂個所はそんな多くはなく、地の文章はほとんど元のまま残っていますが、一部ですが重大な変更もなされています。
  • 多数の註釈の追加。特に事件のあった正しい年について徹底的な追記がなされています。
  • 家系図や地図や年表などの図版の訂正や詳細化
  • 「ファザール」の章が新規追加。 Composite History of Dragon Pass (ドラゴンパス合史)の失われていた章が新たに見つかったという体裁です。
旧版はペーパーバックでしたが、新版は 256ページのハードカーバー本になるようです。もちろんPDF版もあります。プレオーダーと書きましたが PDF版は今すぐに購入してダウンロード可能です。

    購入: http://www.glorantha.com/product/king-of-sartar/


この本の内容は多種多様な古えの文献の編纂の形式をとっており、各所に矛盾や不一致などが故意に盛り込まれていて、なかなか難解なものとなっています。日本語訳が出版された時にも、あまりの矛盾にこれは「偽書」であり正しい歴史ではないと主張する人たちもいたものです。

実際のところこの本は実際の古代史の資料のように、口伝による変化、後世の人の手による意図的もしくは意図しない改変、細部が失われることによる異なるもの混同などの様々な変化を経たことにより真実が隠れてしまったとう体裁で不一致や矛盾を故意に含めています。ゲーム資料としても使えるよう解答を明示しないことによりゲームマスターやプレイヤーの自由度を増やすという目的もあるようです。

個人的には、この本は推理小説やパズル本のように、もしくは歴史資料を読み解くのように間違いや曖昧さに隠れた真実を推理して楽しむもだのと思っています。そういう風に考えると最高に面白い第一級の推理パズルです。そして今回の「註釈付き改訂版」は多くヒントが追加されたもので、一部の謎(特に年まわり)についてはほぼ解答編を提供していることになります。

まだまだ多くの謎や矛盾が残っているので、みなさんもこの難解で面白いパズルに挑戦してみるのはいかがでしょうか?


追記
この King of Sartar の新版は Tales of Mythic Advnture と呼ばれる Moon Design の新シリーズの第1弾として位置付けられているようです。 第2弾は既に準備中とのことで GenCon (というから夏)を目指しているようです。 もしかしてハレック本ですかね?

あと HeroQuest Glorantha も毎日レイアウト作業中とのことなので、近々登場するかもしれません。

2015年2月5日木曜日

13th Age in Glorantha playtest packet

kickstarter 投資者向けに 13th Age in Glorantha の最初のプレイテスト一式が配布されました。
42ページのPDFで、内容としては6人の1レベルの半作成済みキャラクター、 グローランサ用の追加ルール、 導入用の冒険シナリオとなっていて、ルール全体はまだ見えませんが1レベルのキャラクターですぐに冒険を遊んでみれるようになっているようです。ちなみにサンプルキャラクターは以下の6種です。
  • Human Berserker (Storm Bull)
  • Human Sword of Humakt
  • Human Orlanthi Warrior
  • Human Orlanthi Rebel
  • Human Storm Speaker
  • Human Trickster
Rebel(反逆者)というクラスはローグのバリエーションで、 Storm Speaker(嵐の語り手)というのがプリーストのようです。

グローランサ向けのルールの大きな変更としては 13th Age の重要な特徴であるうアイコン(重要NPC)への関連が、 ルーンへの関連に変更されるようです。 これはそのルーンに関連する神々やカルトへの関連としても使える模様です。 もう一つの大きな特徴である One Unique Thing (唯一の事柄)もグローランサ向けのサンプルがいくつか載っています。その他にもマジック・アイテム関連のルールがそのままヒーロークエスト能力に置き換えるとかあるようです。

この文章自体には Open Game License が設定されているようですが、 現在のものはあくまでテストプレイ用でインターネット上でのオープンな議論は避けて欲しいとのことですので、内容やルールの詳しい紹介は避けますが、 グローランサファンにとっては面白いゲームになりそうです。 分量的には短いですがグローランサのことを分っている感じが伝わってきて読んでいて1ページごとにニマニマと笑ってしまいました。

なかなかに楽しみなできです。 早くも次のドラフトや正式発売が待ち遠しいです。

2015年1月29日木曜日

HeroQuest Glorantha: キャラクター作成サマリ

ご無沙汰しています。 前回の記事から随分時間が開いてしまいました。 記事にしたいニュースがある時は続けてあるのですが、 ない時には全くないものですね。 本来ならば今頃は HeroQuest Glorantha が正式に発売されていて、 その記事などを書く予定だったのですが、 間に 13th Age Glorantha が割り込んだでせいか未だに発売される気配がありません。

そんなこんなで、本来ならば正式版が発売されるのを待ってから記事にしようと思っていた HeroQuest Glorantha について、 プレビュー版をベースでぼちぼちと書いてみようとか思います。 あくまでも去年の夏の草稿準拠なので、正式版では変わる可能性があることをご承知おきください。

まずは、 キャラクター作成をサマリ的についてまとめてみます。 前に書いた HeroQuest コアルールのキャラクター作成から少し変更になってグローランサに特化している部分があります。 あくまでサマリなので用語や考え方は前の記事と読み合わてみてください。

0. 前提条件(Premise)と主題(Theme)
ヒーロー(プレイヤー・キャラクター)の作成に先立ってキャンペーンの前提条件(Premise)を決定する必要があります。 ゲームマスターはプレイヤーと相談しながら協力してキャンペーン前提条件を決定します。 前提条件とはヒーローたちに共通する事項で、 たいていは共通の所属や共通の行動目標などを含んでいます。

一般的な前提条件は「ヒーローたちは△△であり、▲▲をしている」の形式になります。
     例1)  ヒーローたちはドラゴン・パスの とある氏族の一員であり、 ルナー帝国の圧倒的な魔術勢力と敵対し抗争をしている。
     例2)  ヒーローたちは、 山賊、 トレジャーハンター、 傭兵の集団などであり、 パヴィスの大廃都にて財宝を探し求めている。

1. コンセプト 
HeroQuest Glorantha では即興(As-You-Go)手法でキャラクターを作成します。 まず最初にそのヒーローのコンセプトを短い数単語で表現します。 悩んだ時には特徴的な個性を示す「形容詞」と、 職業もしくは専門分野を示す「名詞」からなるようにします。
      例)  働き者の農夫、 忠実な傭兵、 執念深い武人、 賢明な法の語り部、 尊大な女祭

2. 文化キーワード
ヒーローの出身文化を決めて文化キーワードとして取得します。 文化キーワードの値には初期値として 13を設定します。
      例)  エスロリア人、ヒョルト人、プラックス人(部族)、ターシュ人

3. 共同体
ヒーローが所属する共同体(氏族や出身都市など)を決めて、 それに対する縁故(relationship)をアビリティとして取得し初期値として 13を設定します。

4. 職業キーワード
職業キーワードを選択し、それに数値 17 を設定します。
      例)  山賊、 船乗り、 精霊使い、 盗賊、
             職人、 農夫、 漁師、 癒し手、 牧夫、 狩人、 吟唱詩人、 魔道師、 武人、
             商人、 貴族、 司祭、 書記

5. ルーン
以下の規則に従ってヒーローの持っている 3つのルーン(Rune)を決めてください。 その3つのルーンに重要と思う順に 1W, 17, 13 の初期値を設定してください。
   a)  1つ目のルーンは必ずエレメントのルーンを選択します。
           風、 地、 火、 闇、 水
   b)  2つ目のルーンはパワーのルーンを選択します。
           安定、 移動、 生命、 死、 真実、 幻影、 調和、 無秩序
   c)  3つ目のルーンはエレメント以外の好きなルーンを選択します。
           法、 精霊、 獣(種族)、 意志疎通、 魔術、 支配、 永遠の戦い、月など

補足)
エレメントのルーンのかわりに「」のルーンを選択することもできます。 パワー・ルーンを2種類選択することもできますが対立するルーンは禁止です。 獣のルーンを選択した場合は動物の種族を決めて細分化してください。

ルーンはヒーローの性格に強い影響を与えます、 例えば風のルーンを持つ者は暴力的で精力的です。 移動のルーンを持つ者は冒険好きで予測不能です。 生命のルーンを持つものは好色で魅力的といった感じです。 

6. 特徴的な個性
コンセプトで決めた特徴的な個性をアビリティとして初期値 17 で取得します。

7. 追加アビリティ
追加のアビリティを5個まで自由に決めて、 初期値 13で取得します。 問題を解決するのに利用できるものは何でもアビリティにできます。 技術、 魔術、 技術、 才能、 知識、 性格、 持ち物、 資金、 魔術、 履歴、 サポート・キャラクターなど全てアビリティになります。

既に所有しているキーワードやルーンに含まれているものを細分化してアビリティとして選択することもできます。 その場合にはそのアビリティの値はキーワード +1になります。

5個のアビリティを全てをゲーム開始時点で決定する必要はありません。 作成時に選ばなかったアビリティはゲーム中の任意の時点で決定して追加することができます。

8. 呪具または呪文
精霊」のルーンの持ち主は精霊魔術の専門家です。 最大5つまでの呪具(Charm)を選択し、精霊のルーンの傘下のアビリティとして取得できます。
」のルーンの持ち主は魔道の専門家です。 最大5つまでの呪文(Spell)が載っている魔道書(Grimoire)を法のルーン傘下のアビリティとして取得できます。
これらの呪文や呪具も最初の時点で全部決める必要はなく残しておいて、 プレイ中に決めても構いません。

9. 追加ポイント配分
追加で 12ポイントをキーワード、 ルーン、 追加アビリティ、 サポート・キャラクターなどに自由に配分できます。 ただし1つのアビリティやキーワードには最大で 10ポイントまでしか配分できません。

これもゲーム開始の時点で全部を配分する必要はなく、 後に取るアビリティのために残しておくことができます。 (作成段階ではキーワードやルーンも1ポイントの配分で1ポイント上昇させることができますが、 広汎な能力なためゲーム開始後はキーワードやルーンを上げるには2ポイントが必要になります)

10. 欠点
最大3個まで欠点(flaw)を選択できます。 欠点とはヒーローが問題を解決する上で障害になるようなものです。欠点のうち1つを特徴的な個性から選ぶこともできます。
      例) 無愛想、 けち、 無作法、 トロウルに憎まれている、 病弱な妹、
             ルナーに対しては常に無礼、犬が怖い、 ある神に呪われている

最初の欠点は最大のアビリティと同じ値になります。 2番目の欠点は2番目に大きなアビリティと同じ値になります。 3番目の欠点は最小のアビリティと同じ値になります。

11. 名前と外見
そのヒーローに相応しい名前を付け、特徴的な外見を決めてください。
        例: ヒョルト人(女性): ベネーヴァ、ベラ、ドラサ、エスロルヴァラ、イヴァーネ
                                         ジャリーン、カリル、レイカ、オネリセン、ヤニオス
              ヒョルト人(男性): アンドリン、アーグラス、ブライアン、ファーナン、
                                         ガランダンギアン、ハルマスト、ジャラン、サロニル、
                                         ターカロール、ヴェンハール 

12. ヒーローどうしの関係
みんなで相談してヒーローどうしの関係を決めます。 関係の決め方の一つの手法として、 最初のヒーローから他の一人のヒーローへの関係を決め、 その2番目のヒーローがさらに別のヒーローへの関係を決めといった具合に順番に関係を決めていき、 最後のヒーローから最初のヒーローへの関係を決めます。

       例)  家族、 ライバル、 親戚、 幼馴染、 師弟、 恋人、 恋敵、 恩人、 親友、 取引相手

《以上》