RQ2 紹介 - 第04回 キャラクター作成 (荷重と装備)

なぜか第04回の記事が消えてしまっていたので Google Cache から救出して再掲します。

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キャラクター作成の3回目です。といっても後はだいたい所持金と初期装備を決めて買物をしたら終りです。今回は荷重のルールと初期装備について紹介します。


●荷重(Encumbrance)

ルーンクエストにおける荷重とは物の持ち運び難さを意味しています。単に重さだけではなく、大きくて嵩張るものは重量的には軽くても荷重としては大きいとみなします。

ルーンクエストにおける荷重の単位は "Thing" です。この "Thing" にはちょうど良い日本語訳があって「個」です。要は荷重は 1個、2個と数えるのです。

この辺の用語は RQ3 でも同じはずなのですがホビージャパンの RQ3 翻訳では"Thing" の訳語に「物」をあてたせいでわかり難くなっています。 ENC を荷重の単位と勘違いしている人もいるようですが、厳密に言えば ENC は荷重(Encumbrance)の略語であって単位ではありません。

RQ2 の荷重のルールは正確には以下のようになっています。

1) 片手で簡単に振り回せる物を「1個」と数える。片手で持てても振り回せない物(盾とか)、振り回すのに両手が必要な物(両手剣)や、それ以上重い物(鎧とか)は「2個」分とか「3個」分とかに換算する。

2) 軽い物は複数を合わせて「1個」に換算する。ダガーは4本で「1個」相当、袋に入れた銀貨100枚で「1個」相当など。

3) 各キャラクターは「STR」と「STRとCONの平均」のどちらか低い方の「個数」まではペナルティ無しで物を持ち運ぶことができる。

4) 無理をすれば上限の 1.5倍までは持ち運ぶことができるが、上限から 1個増えるごとに以下のペナルティを被る。
  • 移動クラス(Movement Class)が1減少する
  • 全ての行動のストライクランクが +1 される
  • 武器を含む全てのスキルが -5% される
  • 防御値(Defense)が -5% される

●貨幣単位

グローランサのファンの方々には今さら説明するまでもないことのですが、グローランサの貨幣の単位は以下のようになっています。

・金貨(gold coin)

金貨は「金輪の踊り手(Sun-Wheel Dancers)」という古えに滅びた種族によって導入された最初のコインとされおり、一般にホイール(Wheel)と呼ばれています。1枚で銀貨(ルナー) 20枚相当の価値があります。

・銀貨(silver coin)

銀貨はルナー帝国(Lunar Empire)によってグローランサに広められたため一般にルナー(Luanr)と通称されいますが、ルナー帝国内ではインペリアル (Imperial)、サーター(Sartar)ではソバーレン(Soverein), 多くのギルドではギルダー(Guilder)と異った名称で呼ばれることがあります。

・銅貨(copper coin)

銅貨はドワーフによって発明されたとされ、一般にはクラック(Clack)と呼ばれますが、単に銅貨(Copper)とだけ呼ばれることも多いです。10クラックで 1ルナー相当の価値があります。

1ルナーの価値がどれくらいかは RuneQuest や HeroQuest のバージョンなどによって様々なのですが、RQ2 ではルールブックに 1ルナーは第二次世界大戦前の US $5 に相当すると明記されいます。金銭価値なのでドルのインフレを考慮すれば現在の US $80 程度になると思われます。日本円ならだいたい 8,000円くらいでしょうか。


●背景(Background)

冒険者の出身を D100 をして以下の表で決めます。これによって初期装備や所持金が決まります。RQ3 に比べて、このありたりはとても単純なのですがダイス目によって初期所持金の違いが非常に大きいので、生まれによる格差を悲哀を感じることできます。

D100 背景 初期所持金
01-25農民/貧民 D100 ルナー
26-60町民 2D100 ルナー
61-85蛮族 D100 ルナー
86-95貧乏な貴族 D100×5ルナー
96-99裕福な貴族 D100×10ルナー
00 非常に裕福な貴族D100×20ルナー

ここでいう蛮族は RQ3 のような文化的な意味での蛮族ではなく、遊牧民や狩猟採集民のような非定住民を指しています。プラックスが舞台ならば騎獣遊牧民やポル・ジョニ族など、ドラゴンパスが舞台ならばグレイズランド人やテルモリ族などなどです。

ランダムに決めると農民をなることが多い RQ3 と違って 町民になる可能性が高くなっています。もちろん人口比がそうなっているという意味ではなく、町民の方が冒険者になる割合いが多いという意味で、RQ2 は冒険者を遊ぶゲームだからということのようです。

★ランタスの冒険

ランタスの背景表でのロールは 55 で町人の出身になりました。彼は成人するとすぐ親元を飛び出して冒険者になるべく戦士ギルドの門を叩きました。所持金ロールは 98 と 40 で 138ルナーが、その時の彼の所持金でした。

●初期装備

各キャラクター出身によらず以下の衣服と装備を持っています。

  シャツ、ズボンまたはスカート、サンダルまたはブーツ、
  下着、暖い外套または上着、被り物または帽子、
  ベルト・ナイフ、着火具

さらに出身ごとの以下の装備を所持しています。基本的な武器とはブロードソードやショートスピアのような各文化で一般的な片手武器を指します。グレートソードのような高価な武器は含まれません。

・農民の持ち物

  足罠(スネア)、水袋、基本的な野営用具(毛布など)、たいまつ

・町民の持ち物

  酒瓶、たいまつ、ランプ、ロープ、道具(くさび、木鎚など)

・蛮族の持ち物

  基本的な武器、革鎧、足罠(スネア)、ロープ、騎乗用具、
  調理器具、野営用具(テント、毛布など)、一週間分の保存食、
  騎乗動物(20%の確率で持っていない)

・貧乏な貴族の持ち物

  基本的な武器、両手用武器または射出武器、リングメールの胴着、
  オープンヘルム。成人まで実家から毎年資金援助を受けられる

・裕福な貴族の持ち物

  基本的な武器、両手用武器または射出武器、騎乗用具、
  チェインメイル/ブリガディンの胴着、
  チェインメイルのの籠手と脛当て、クローズヘルム、
  その他お金で買えそうなもの。
  成人後も実家から毎年資金援助を受けられる

★ランタスの冒険

ランタンスは町民の出身なので以下の装備を持って開始ます。
シャツ、ズボン、ブーツ、下着、暖い外套、帽子、ベルト・ナイフ、着火具、酒瓶、たいまつ、ランプ、ロープ、道具(くさび、木鎚など)

●信用借り(クレジット)

基本的なキャラクター作成はここまでで、後は初期の所持金で武器や鎧などの必要な物を購入して終わりなのですが、出身背景によっては全然所持金が足りなくて満足な武器すら買えません。パーティ内にたまたま金持ちのキャラクターがいれば借りることもできるのですが……

ということで多くのキャラクターは初期装備や呪文を購入したり、最低限の訓練を受けるために借金をすることになります。借金先はそのキャラクターが所属しているギルドやカルトです。

  • 戦士ギルド傭兵団は所属メンバーに STR×100L までの武具や武器の訓練を後払いで提供してくれます。
  • カルトはメンバーに POW×100L までの呪文の学習やカルトの専門スキルの訓練を提供してくれます。
  • 職能ギルドはそのメンバーにギルドのスキル訓練を提供してくれます。例えば盗賊ギルドはメンバーに DEX×100L までの盗賊スキルの訓練を後払いで提供してくれます。賢者ギルドならば INT×100L までの知識スキルや外国後会話などの訓練を提供してくれます。

冒険者が借金できるのはどこか一カ所からのみです。同じ街のギルトやカルトは互いに連絡を取りあっているので多重債務をすることはできないことになっています。

訓練などをツケ(後払い)で受けるだけでなく、ギルドやカルトから現金を借りて鎧などの装備を買うこともできますがその場合は基本的に倍返しになります。RQ2には疲労ルールがないので、借金を背負ってでも荷重上限まで鎧を着込むのが正解です。

★ランタスの冒険

ランタスが人並み外れた高い筋力(STR 17)を持つことを知り戦士ギルドは彼を喜ん仲間に迎え入れてくれました。さらに彼の将来性を買って最大で1700ルナーまでの前借りによる訓練を認めて くれました。彼はそのうち 350ルナー分で中古装備を譲ってもらい、1350ルナー分の訓練を受けることにしました。

ランタスはグレートソードに憧れており両手剣スキルを学びたかったのですが費用も時間も2倍かかると言われて諦め、まずは片手剣と中型盾の組み合わせで学ぶことにしました。彼はすぐにでも冒険に出かたったのです。

訓練の結果として彼の戦闘スキルは〈片手剣攻撃〉40%、〈中型盾受け〉35%に成長しました。初期所持金と借金を合わせて以下のような装備を揃えました。


荷重 ルナー
バスタードソード(片手剣) 1 75
ミドルシールド(中型盾) 2 30
厚革の胴着(胸と腹、下着用) 1 40
チェインメルのズボン(腹と両脚)3 120
チェイメイルの胴着(胸) 1 120
クローズヘルム(頭) 1 30
プレイトの腕甲(右腕) 1 50
クイルブーイの腕甲(左腕) 1/2 15
標準冒険者パック 2 7
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合計 12.5487

彼は両腕にプレイトの腕甲を付けたかったのですが、資金が足りず右腕分しか買えず左腕はクイルブーイ(煮革)製のものになりました。彼は右腕だけのプレイト腕甲をとても気に入りピカピカみ磨き上げました。これが「銀の腕」という彼の二つ名の本当の由来です。

●前経験(Previous Expriment)

基本的なキャラクター作成は 16歳の成人したばかりのキャラクターを作成します。いわゆるレベル1 に相当するキャラクターなのでかなり弱々です。場合によってはもう少し経験を積んだキャラクターで開始したいと思うでしょう。そのような場合のために前経 験というオプションルールが準備されおり、5年間の追加の経歴を積んで鍛えられた 21歳のキャラクターを作成することができます。多くの場合はこのルールを使用するようです。

対象となる経歴は大きく分けて「徒弟」「傭兵」「蛮族」の 3種類です。徒弟はギルドや組合のメンバーとなってそのギルドのスキルの訓練しますが、戦闘スキルは「民兵」としての最低限の訓練しか受けることができま せん。傭兵は武器スキルを大きく成長させることができますが、それ以外のスキルや呪文についても戦闘に関係するものしか選択できません。蛮族は傭兵とよく 似ていますが武器スキルが少しだけ低いかわりに、傭兵より幅広いスキルと呪文から選択可能です。

出身ごとに選択可能な経歴は以下のようになります。


傭兵徒弟蛮族
農民
町人
蛮族
貴族


農民/貧民が徒弟になるためにはギルドごとの審査に合格しなければなりません。傭兵になるにも審査はあるのですが、ほぼ誰でも合格できる簡単なものです。貴族出身だと傭兵になるしかないのですが、これは地域の正規軍とかも経歴ルール上は傭兵とみなすためだそうです。

前経験の詳しいルールは基本ルールブックの付録にありますので参照ください。だいたい最も高い技能が 60% 前後のキャラクターを作成できます。

★ランタスの冒険

ランタスのプレイヤーとレフリーは相談して弱いキャラクターから成長させていく過程を楽しみたいと考え、前経験のルールは使用しないことにしました。それでランタスのキャラクター作成はこれで終りです。彼の戦闘用のパラメータは以下のようになりました。

バスタードソード(攻撃40%, 受け20%, 1d10+1, HP 20, SR 5)
ミドルシールド(受け35%, Ab 12)
頭(HP 4, Ab 5)
右腕(HP 3, Ab 6)
左腕(HP 3, Ab 3)
胸(HP 5, Ab 7)
腹(HP 4, Ab 7)
右脚(HP 4, Ab 5)
左脚(HP 4, Ab 5)

呪文を覚えていませんしカルトにも入信していません。それどころか予備の武器も飛び道具すら買えていませんが、このまま冒険に出発しましょう。何しろ彼のポケットには銀貨1枚しか残っていないのですから。(あと 2,050 ルナーの借金もあります)。
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今回でキャタクター作成については終りです。時間はスキルの判定と成長について説明する予定です。ちょっと時間が開くかも

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