2018年7月10日

RQG 戦闘ルール解説 (暫定版) 第3回 射撃と魔術

戦闘ルール解説第3回です。今回は戦闘における、遠隔武器、呪文、精霊戦闘のルールについて解説します。

●遠隔武器(Missile Weapon)

遠隔武器には手に持って投げる投擲武器(Thrown Weapon)と、道具を使って矢弾を飛ばす発射武器(Projectile Weapon)があります。どちらも準備さえできていれば DEX SR に使用できます(SIZ SR や武器の長さによる SR を加算する必要はありません)。

遠隔武器の準備

武器の種類によって装填にかかる時間が違いします。弓などどの速度(Rate)が S/MR となっている武器は準備(矢を番えるのに)に 5 SR かかります。SR に余裕があれば 1戦闘ラウンド中に複数回発射することも可能です。

速度が 1/MR となっている武器は準備に時間がかかるため 1ラウンドに 1回しか使用できません。戦闘ラウンドの残りの時間は次の矢弾を準備するのに専念しているとみなされ、防御しかできません。

クロスボウなどの速度が 1/2R や 1/3R などとなっている武器は、2ラウンドに 1回や 3ラウンドにに 1回しか発射できません。残りの時間は次の矢弾を準備しているのに専念しているとみなされ、防御しかできません。

射程

投擲武器の射程は一律20メートルで、それを超えると効果がありません。

射撃武器の射程は武器ごとに異なっており、「武器表」に記載されている有効距離まではスキル修正無しで攻撃できます。中距離(有効距離の 1.5倍)までならばスキルの 1/2 で判定します。長距離(有効距離の 2倍)までならばスキルの 1/4 で判定します。有効距離の 2倍を超えたら効果がありません。

スリング類には逆の最短射程もあります。スリングで 5メートル、スタッフ・スリングで 10メートル以内の敵は近過ぎるための目標にすることができません。

命中判定

遠隔武器もそれぞれの武器スキルを使用して判定します。RQ3 と違って RQG には汎用の投擲スキルは存在しないため、投擲武器の場合も武器ごとのダガー投げスキルや石投げスキルを使用する必要があります。

ダメージ・ボーナス

投擲武器のダメージには STR と SIZ によるダメージ・ボーナスの半分(端数切上げ)だけが加算されます。発射武器のダメージにはダメージ・ボーナスは加算されません。

●遠隔攻撃と移動

移動や回避をしながら並行して遠隔攻撃をすることはできません。移動した後に射撃することは可能です(SR を別に加算すればOK)。馬などに乗っている場合は例外で、移動しながら遠隔攻撃をすることができます(その場合は騎乗スキルによって武器スキルが制限を受けます)。

逆に目標が移動している場合、その移動が真っすぐ近付いて来ている場合や、離れていっている場合には修正がありませんが、射線を横切るように移動している場合には、武器スキルの半分で命中判定しなければなりません。

●遠隔攻撃に対する防御

ジャベリ(投げ槍)やダガー投げのような投擲武器に対しては、その攻撃に気付いてさえいれば通常どおり、受か流しや回避を試みることができます。

弓やスリングのような射撃武器に対しては受け流しは試みることができません。

盾を持っている場合は盾を構えることにより遠隔武器に対する防御を試みることができます。これを行なうには宣言フェイズに予めどの部位を守るか宣言しておかねばならず、そのラウンドは盾による受け流しは実行できません。守れる部位は盾の大きさによって異なっており、小型盾ならば盾を持つ腕のみ、中型盾ならば盾を持つ腕以外にもう 1部位、大型盾ならば盾を持つ腕以外に連続する 2部位を守ることができます。命中部位が盾を構えている部位になった場合には攻撃のダメージから盾の現在の HP を引くことができます。

同様に何かの障害物の後ろにいる場合には、障害物に隠れている部位に命中した場合にはかわりに障害物に命中したとみなされます。ただしクリティカ命中の場合には、必ず身体に命中したと判定され隠れていない部分が出るまで、命中部位ロールを振り直します。

弓やスリングような射撃武器を回避するためには、そのラウンドをそれに専念する必要があります。これを行なうには宣言フェイズに予め宣言しておく必要があり、そのラウンドは他には半分の距離を移動する以外は何もできません。

[検討] 避けながらの移動

p.214 に避け(evade)をしながらの移動というルールがあり、そうすることで相手の命中が半分になるというものです。これは回避スキルが無かった RQ2 のルールの名残りであり RQG には回避スキルがあるため、このルールは無視して普通に回避をしながらの移動として処理するのが適切だと思われます。

●精霊呪文(Spirit Magic Spell)

精霊呪文を使用するためには宣言フェイズにおいて呪文の種類と対象を宣言しなければなりません。

呪文のSR

呪文の準備には、少なくとも片手を空ける、焦点具(フォーカス)を準備する、心に呪文を思い受かべるなの手順がかかるため 5 SR かかります。もし焦点具がない場合には集中に時間がかかるため、準備には丸 1戦闘ラウンドを使用する必要があります。

前の戦闘ラウンドまでに呪文の準備ができていれば DEX SR に使用するマジック・ポイント(MP)を加算したストライク・ランクに発動します。この MP には呪文の使用自体のものと、防御呪文を抜くために増強(ブースト)に使用したものとの両方が加算されます。呪文の詠唱中にダメージを受けるなどして集中が途切れた場合には呪文の使用に失敗します。

呪文の判定

D100で POW×5 以下をロールすれば精霊呪文の投射に成功します。もし失敗した場合には呪文は効果を発揮しませんが MP も消費しません。

さらに対象が自発的に呪文を受け入れるのでない限り POW対POW で対象の抵抗を打ち破らなければなりません。MP対MP ではなく POW対POW になっている点が RQ3 との大きな違いです。RQG では MP が減っても呪文に対する防御力が低下したりはしません。

●ルーン呪文(Rune Magic Spell)

ルーン呪文を使用するためには宣言フェイズにおいて呪文の種類と対象を宣言しなければなりません。

呪文のSR

ルーン呪文は精霊呪文と違って神に歎願するだけ、もしくは心に願いを思い浮かべるだけで発動するので準備などは必要なく、必ず 1 SR で発動します。もし呪文の効果を高めるためや、防御魔術を抜くための増強(ブースト)にマジック・ポイントを費やした場合には、その分が SR に加算されます。

呪文の判定

ルーン呪文の発動はその呪文に対応するルーン親和性(Rune Affinity)の中からどれかを選んで判定します。もし失敗した場合には呪文の効果は発揮しませんが、ルーンポイントも消費しません。ただし呪文に MP を注ぎ込んでいた場合には 1 MPだけ消費します。もしクリティカル成功した場合にはルーンポイントを消費することなく呪文が効果を発揮します。逆にファンブルした場合には呪文の効果が発揮されないにもかかわらずルーンポイントを消費します。

さらに対象が自発的に呪文を受け入れるのでない限り POW対POW で対象の抵抗を打ち破らなければなりません。

●魔道呪文(Sorcery Spell)

魔道呪文の使用は複雑で他の呪文よりも時間がかかります。魔道呪文を使用するためには、まず宣言フェイズに呪文の種類、操作の内容、呪文の対象を宣言しなければなりません。

呪文のルーンとテクニック

魔道呪文を使用するためにはその呪文に必要なルーンやテクニック(命令、結合、分離、召喚、退去、消費)を全てマスターしている必要があり、それぞれにつき 1 MP が必要になります。対応するルーンやテックニックを持っていない場合には関連するルーンやテクニックを流用することもできますが、その場合には 2 MP が必要になります。

呪文の操作

魔道呪文の基本の強度(Intensity)は 1 であり、操作によって強度を 1 高めるごとに、効果(Strength)、距離(Range)、持続時間(Duration)のいずれかを 1 高めることができます。操作ごと 1MP を消費する必要があり、ルーンやテクニックのどちらかを流用している場合には操作の MP が 2倍、両方を流用している場合には 4倍の MP が必要になります。操作の回数は FreeINT (術者の INT から覚えている精霊呪文と魔道呪文の数を引いた数)までに制限されます。

操作効果距離時間
0 1D3 10m 5分
1 1D3 20m 10分
2 1D3 30m 20分
3 1D6 50m 40分
4 1D6 80m 80分
5 1D6 130m 160分
6 1D6 210m 6時間
7 2D6 340m 12時間
8 2D6 550m 1日
9 2D6 1000m 2日

魔道呪文の操作限界を超えるために、操作済みの呪文を刻んだアイテムを作成しておくことができます。作成した魔道師のみが使用することができ使用時にさらに操作を上乗せできます。これを作成するためには基本の POW 1 に加えて操作ごとに POW 1 を永久消費する必要があります。

呪文のSR

魔道呪文の使用には最低でも 2戦闘ラウンド必要で、2ラウンド目の DEX SR に呪文の操作に使用した MP ごとに 2 SR を足した SR に発動します。加算するのは操作に使用した MP 分だけでルーンやテックニックに使用した基本の MP 分は SR には加算されません。防御魔術を抜くための増強(ブースト)にマジック・ポイントを費やした場合には、その分も 1 MP につき 2 SR が加算されます。

[検討] 魔道呪文の準備

魔道呪文にも精霊呪文と同じく片手を空けて呪文に集中するために 5 SR が必要というルールがあります。しかしながら魔道呪文は元から最低 2ラウンド必要で最初のラウンドは準備に専念するだけなので、この 5 SR を足しても足さなくても影響がありません。このため準備のルールに意味がなくなっています。ただ魔道呪文を使った時は片手を空けてあるので、武器に持ち換えるには準備の 5 SR が必要という点は覚えておく必要がありそうです。

呪文の判定

魔道呪文の使用は呪文ごとの個別スキルになっており、呪文スキルによる判定が必要です。呪文スキルに対して季節、週、曜日、場所、要素(コンポーネント)などに様々な修正が加算されます。条件によって非常に使い易くなったり困難になったりするのが魔道呪文の特徴です。判定に失敗した場合は呪文は効果を発揮せず操作などによらず 1 MPだけ消費します。クリティカル成功した場合には呪文は効果を発揮し、1 MP 消費で済みます。逆に呪文にファンブルした場合には呪文の効果が発揮されないにもかかわらず使用した MP 全てが失われます。

さらに対象が自発的に呪文を受け入れるのでない限り POW対POW で対象の抵抗を打ち破らなければなりません。

●精霊戦闘(Spirit Combat)

精霊戦闘を開始する側は霊体状態でなければならず肉体やクリスタルに入ったままで精霊戦闘を開始することはできません。また精霊が肉体を持つ存在を攻撃するためには事前に物質界に顕現(visible)している必要があります。

精霊戦闘中は戦っている相手の精霊とコミュニケーションすることができます。精霊会話(Spiritspeech)スキルがあれば会話ができますし、無くても様々な方法で簡単な意志を伝え合うことができます。

精霊戦闘の解決

精霊戦闘はそのラウンドに何か他の行動をしたどうかにかかわらず、常に SR 12 に解決し、戦闘の参加者は互いに精霊戦闘スキルを振って対立ロール(Opposed Roll)によって判定します。

片方のみが成功した場合や、両方が成功したものの片側が相手より高い成功レベルだった場合にはそちらが勝利し、相手に精霊戦闘ダメージを与えます。

両方が成功し同じ成功レベルだった場合には、双方が相手に対して精霊戦闘ダメージを与えることができます。

双方が失敗だった場合にはどちらも相手にダメージを与えることができません。

精霊戦闘ダメージ

精霊戦闘のダメージは POW + CHA によって決定され、ダメージは HP ではなく相手のマジック・ポイント(MP)に適用されます。相手に呪文やマジック・アイテムなどによる精霊アーマーがある場合には、その分だけダメージを減らすことができます。

POW+CHAダメージ
2-121D3
13-241D6
25-321D6+1
33-401D6+3
41-562D6+3
+16ごとに+1D6+1

精霊戦闘ダメージに、シャーマン助手ならば +1、シャーマンならば +3 のボーナスを得ることができます。

精霊戦闘スペシャル成功

精霊戦闘スキルにスペシャル成功した場合には、精霊戦闘ダメージが 2倍になります。さらに相手が肉体を持つ存在の場合は精霊戦闘ダメージ 1D6 につき、物理ダメージ 1 ポイントをランダムな命中部位に与えることができます。

精霊戦闘クリティカル成功

精霊戦闘スキルにクリティカル成功した場合には、精霊戦闘ダメージが 2倍になり、相手の精霊アーマーを無視してダメージを与えることができます。さらに相手が肉体を持つ存在の場合には精霊戦闘ダメージ 1D6 につき、物理ダメージ 1 ポイントをランダムな命中部位に与えることができます。

精霊戦闘ファンブル

精霊戦闘スキルにファンブルした場合は相手にダメージを与えられないだけでなく「精霊戦闘ファンブル表」でロールしなければなりません。

精霊戦闘中の他の行動

精霊戦闘中に呪文を使用したり、物理攻撃などの他の行動をしたい場合には集中が必要なため、事前に知性チェック(INT×5)に成功する必要があります。

呪文を知っている精霊は精霊戦闘中にも集中チェック無して呪文を使用することができ、(精霊は DEX を持たないので)その呪文は SR 1 に呪文に使用する MP を加えた SR に発動します。

精霊に対する魔術での攻撃

精霊に対しては通常の武器では効果がありませんが、呪文や魔術のかかった武器ならば効果があります。

破裂(Disruption)や稲妻(Lightning)のようなダメージ呪文は精霊のマジック・ポイント(MP)にダメージを与えることができます。

呪鍛した鉄やルーン金属の武器を使うことで普通に精霊を攻撃することができます。必中の剣(True Sword)のようなルーン呪文のかかった武器で攻撃した場合、呪文によって増えたダメージの分だけが精霊に対して効果があります。どちらも精霊の MP を減少させます。精霊呪文のかかった武器や、呪鍛されていないルーン金属の武器では精霊に効きません。

精霊は物理攻撃を受けた時に、精霊戦闘スキルによる対抗ロールで防御することができます。

[検討] 物理攻撃への対抗ロール

物理攻撃に対して精霊戦闘スキルでどのように防御するのか具体的なルールが記載されていません。精霊戦闘スキルを回避スキルのように使って精霊側が成功レベルで同じか上回った場合にはダメージが出ないとするのが適切かもしれません。

精霊戦闘の終了

どちらかが離脱するか、マジック・ポイントがゼロになった場合に精霊戦闘は終了します。もしくは交渉により双方が精霊戦闘を終了することに同意した場合にも精霊戦闘は終了します。

精霊のマジック・ポイントがゼロになったら、その精霊の知っている精霊呪文を教えるように強制することができます。またシャーマンはその精霊を制御下におくこともできます。制御しない場合は精霊は精霊界へと撤退します。

肉体を持つ存在のマジック・ポイントがゼロになったら意識を失ない。MP が 1に回復するまでは目覚めず、その間は憑依に対して無防備な状態になります。

精霊戦闘からの離脱

精霊戦闘からの離脱を試みるには二つの選択肢があります。

  1. 精霊ダンス: 戦闘ラウンドごとに 1回、精霊ダンス(Spirit Dance)を試みることができ、スキルに成功したらば精霊戦闘から離脱できます。精霊ダンスをしたラウンドは精霊戦闘を行なうことができません。
  2. 精霊戦闘: 宣言フェイズにおいて予め宣言することにより、精霊戦闘に勝利した時に、相手にダメージを与える代りに戦闘から離脱することができます。

どちらの場合でも精霊戦闘からの離脱が発生すると相手の精霊は精霊界に強制的に撤退させられます。もし精霊が戦闘を続けたい場合には、1戦闘ラウンドかけて物質界に顕現(visible)しなおさなければなりません。

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第3回は以上です。次回はダメージや戦闘オプションについて解説します。

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