2017年9月16日

新ルーンクエスト(RQG)のキャラクター作成

今年の冬に予定されているルーンクエストの新バージョン、ルーンクエスト・グローランサ(RuneQuest Roleplaying in Glorantha)の草稿が先月の GenCon 50 で配布されました。


このプレビュー版 GenCon50 Preview を元に新ルーンクエストのルールとかを紹介してみたいと思います。まずは手始めとしてキャラクターの作成ルールの紹介をしたいと思います。キャラクター作成ルールの確認には 実際に作ってみるのが一番ということで、キャラクター作成を行ってみます。

クイックスタートには完成済みのサンプルキャラクターがついていただけで、キャラクター作成ルールは記載されていませんでした。今回のプレビューには完全なキャラクター作成ルールがあるので、そのれに従って冒険者を一人作成してみます。ちなみにルーンクエストではプレイヤーキャラクターのことを「冒険者(Adventurer)」と呼びます。

Step 1: 出身地(Homeland)

キャラクター作成にはまず最初に出身地を選びます。出身によって文化補正により技能などにボーナスがもらえます。
今回作成するのは名前を「オルカール」、オーソドックスに「サーター」出身の「戦士」にしよう。基本は大事。カルトは後から家族の経歴と見てから決めることにしよう。サーターのデータは以下のようになります。

出身地: サーター(Sartar)
 推奨職業: 農夫、貴族、司祭、戦士
 推奨カルト: オーランス、アーナールダ、バービスター・ゴア、チャラーナ・アローイ、ユールマル、ヒューマクト、イサリーズ、ランカー・マイ、マーラン・ゴア、ストーム・ブル、イェルマリオ
 ルーン: 風+10%
 情熱: 愛情(家族)、忠誠(氏族)、忠誠(部族)
 文化技能: 騎乗(何か)+5%、ダンス+5%、歌唱+10%、ヒョルト語会話(初期値50)、交易語会話+10%、習慣(ヒョルト人)(初期値25)、農場+20%、放牧+10%、精霊戦闘+15%
 文化武器: ダガー+10%、バトルアクス+10%、片手槍+10%、ブロードソード+15%、複合弓またはスリング+10%、中型盾+15%、大型盾+10%

STEP 2: 家族の歴史(Family History)

次に家族の歴史を決めます。それにはまず祖父母の中から最も重要な人物1人と、父母のうちどちらか重要な方を選びます。

先祖を選んだらその出身地と職業を決めます。出身地は基本は冒険者自身と同じですが、移住した理由を説明できれば別の地域を選んでも構いません。先祖の職業も同じでも構いませんし説明できれば好きなものを選んで構いません。表で D20 を振ってランダムで選ぶこともできます。

祖父母の誕生年は S.T.1561年になり、成人して 1582年からイベントのある年ごとに D20 をしてランダムに経歴を作成していくことになります。地域によって関連しないイベントはスキップします。関連する場合には全員が同じ表でロールしますが出身地によってダイス目に修正が適用されます。ターシュ側で参戦するとマイナス修正で略奪品ゲットなのに、サーター側で参戦するとプラス修正により、クリムゾンバットに喰われるとかになったります。

家族の歴史の作成にはそこそこ手間がかかるので省略する簡易作成も記載されていますが、面白そうなので今回は家族の歴史を作成することにし、普通にオルカールの父親とその父親を選ぶことにし、父の名前には「エリック」、祖父の名前を「アンドリン」と決めました。

父親も祖父もサーターの出身とし、せっかくなので職業はランダムで選ぶことにします。結果祖父アンドリンは「シャーマン」、父親エリックは「戦士」になりました。父親はシャーマンの才能無かったんでしょうね。オルカールは父を嗣いだというこですね。

最初は出来事は 1682年です。この年はサーター軍とルナー軍が最初に全面衝突した「灰色熊の峰の戦い」があった年です。

●祖父アンドリンの経歴(1582年)
祖父アンドリンはサーター側として灰色熊の峰の戦いに参加し、敗戦したものの無事生き残ります。それに続くアルダー・チュール防衛戦にも参加しテラサリン王子がアルダ・チュール公王に推戴されるのを目撃します。
⇒ 忠誠(サーター)を獲得

次のイベントは 1597年です。この年はルナーの暗殺者や陰謀によりサーターや聖王国で王族や重要貴族の暗殺や復報戦の嵐が吹き荒れました。

●祖父アンドリンの経歴(1597年)
祖父アンドリンも聖王国での戦いに参加しましたが、無事生き延びました。

次の大イベントは 1602年のルーナー帝国の侵攻とサーターの占領のあった年です。

●祖父アンドリンの経歴(1602年)
祖父アンドリンはボールドホーム戦役に参加しますが、ここも何事も無く生き延びます。意外と強運な模様。

それに続く1603年から1604年に混乱の年に何があったかも決めます。

●祖父アンドリンの経歴(1604年)
祖父アンドリンは混乱状態のドラゴンパスを避けて家族でパヴィスに避難するこにします。(おい、ちょっと、どうしてくれんだサーター出身のはずなのに)。この年も何の問題もなく生き延びたということになります。

次の1605年はルナーの聖王国侵攻によるビルディング・ウォールの戦いがあります。

●祖父アンドリンの経歴(1605年)
祖父のアンドリンは、この年はパヴィスにいたのでイベントに関係せず無事です。そしてここで隠退になります。祖父は色々な事件に参加しましたが強運により無事生き延びましたが、一方でこれといった特筆すべき活躍も無かったのでボーナスもほとんど入手できませんでした。彼はきっとプラックスの現地シャーマンと意気投合でもして友人になり、混乱を増す現世を尻目にフラフラしているのでしょう。

次は親の経歴を決めます。親は1582年の生まれで、1604年頃に結婚して冒険者(PC)が生まれたことになります。最初のイベントは 1608年のルナーのプラックス侵攻です。

●父エリックの経歴1608年)
父エリックの経歴の開始、結果はいきなり死亡。それもイベントとかに絡まない単なる病死、当然ボーナスとかも無し。ちょっとこれどうするの?。ひどい結果になってしまいました。祖父の強運に比べて、父親には運が無かったようです。ここは何か考えよう。グローランサだし単なる病死じゃないかもしれない。ブルーと戦ったのかもしれないし、プラックスの病の精霊に襲われた可能性もあるかも、よし、マリアの混沌シャーマンに病の精霊をけしかけられたことにしよう。父親を失なったオルカール君(当時4歳)は母親に連れられてサーターに戻ったのだが、いつか父の仇を討つことを幼いがらに誓ったのだった。

この後、1610年のパヴィス占領とジャ=イールのターシュ王救出、1613年のスターブロウの叛乱、1615年のグレイズランド戦役、1616年の白い牡牛と獅子王の饗宴、1618年のグレイメインの大襲撃、1619年のヘンドリキング戦役、1620年のヒョルトランド戦役、1621年のホワイトウォール陥落と冬の年とイベントが起きます。

●父エリックの経歴(1610-1621年)
色々な大事件が続きますが、エリック死亡済みなので、この辺は全部スキップになります。母親の経歴に切り換えてロールするとかやった方が面白そうだけど、とりあえずルール通りでこのまま。

1622年からは先祖ではなく本人の経歴を決めます。だいた17歳くらいからですね。1622年には大いなる冬の二年目、オーロクス丘の戦い、エスロリア内戦などがあります。

●オルカールの経歴(1622年)
その前に、そろそろカルトを決めておこう。オルカールは父親の仇を討つと決めたので「ストーム・ブル」に入信し、ブルの対混沌傭兵団に参加したあたりかな。
そしてイベント表で1622年のロール結果は「ランダムな恩恵」、ランダム表の結果は「古の種族の一つと友誼を結ぶ」、好きな種族を選べるんだけど適当にサイコロを振って決めるとモスタリ、オルカールは世間の大事件には関わらず個人的な冒険をしてドワーフ鉱山のモスタリたち友人になっていたようです。
⇒ 知識(ドワーフ)+10%を獲得、ドワーフとは今でも友誼がある。

次の1623年には各地で内戦が勃発します。エスロリアではルナー軍によるノチェット攻防戦が行なわれます。

●オルカールの経歴(1623年)
オルカールのロール結果はまたしても「ランダムな恩恵」で「動物か物品に呪縛された POW 3D6、CHA 2D6 の精霊を獲得する」。あいかわらず個人的な冒険を続けていたようです。ロールの結果精霊は POW 14、CHA 7 でした。角付き兜に呪縛されていることにしよう。

次の1624年もハレック参戦のペンネル渡しの戦いと驚異の都の略奪、アーグラスによる黄金の歯のジャルドン復活と大イベントが続きます。

●オルカールの経歴(1624年)
オルカールは「ペンネル渡しの合戦」に参加します。ようやく世間に目を向けた模様。結果は大いなる栄光を獲得。
⇒合戦+10%、評判+5%、帰依(ストームブル)を獲得
この後オルカールはハレックについて行くかアーグラスについて行くかの二択があります。どっちでも良かったのでサイコロで選んでハレックと驚異の都の略奪に参加することに。ここでD20の結果は 20。 何とハレックと友人になります。バーサーカーどうし気があったのかもしれません。
⇒ 忠誠(狂戦士ハレック)、評判 +4% を獲得

さらに驚異の都で略奪品としてロールで「2ポイントの精霊魔術呪文のマトリックを持つ、古代の黄金の蛇のアームバンド 2D6x100 L」を入手。呪文はビファドル(惑い)にして、価格ロールの結果 500L になりました。

経歴作成の最後の年 1625年 はアーグラスのパヴィス解放と、ドラゴンライズという大事件の年です。

●オルカールの経歴(1625年)
オルカールはドラゴンライズを目撃し、ここでもサーター解放戦に参加し大活躍、大いなる栄光を獲得します。
⇒ 忠誠(サーター)、評判+3%、合戦+10%獲得

これで経歴の作成は終りです。ここまで経歴で得たものをまとめると
  • 忠誠(サーター) 70%
  • 忠誠(狂戦士ハレック) 60%
  • 帰依(ストームブル) 60%
  • 合戦 +20%
  • 古えの種族知識(ドワーフ) +10%
  • 評判 +12%
  • 黄金の蛇のアームバンド(ビファドルのマトリックス) 500L相当
  • 兜に呪縛された精霊(POW 14, CHA 7)
  • ドワーフとの友誼
  • ハレックとの友誼
ぱっとしない先祖とは裏腹に、ダイスの錯乱で本人は異常なまで大活躍。

STEP 3: ルーン親和性(Rune Affinities)

次は本人の持つルーンを決めます。信仰する神に対応したルーンが必要になるので、この時点までにカルトを決めておくべきでしょう。まずは闇、水、地、火、風、月の6つのエレメントの中から 3つを選んで 60%、40%、20% を割り振ります。

オルカールのカルトはストームブルと決めたので、風60% は確定として残りの二つを何にするかです。ここは奇を衒わずサーター人らしく 、地40%、闇20% としました。

次に対抗する力のルーンと形態のルーンを選択します。力のルーンは基本値が全て 50% で対になる二つの合計は常に100%、片方を増やすと反対側が減る仕組みになっています。加えて人と獣のルーンがペアになっています。この中から 2つを選んで 75% にします。

オルカールの場合はここで悩む必要はないですね。ストームブルに対応した、死75%、獣75%を獲得します。反対の豊穣と人のルーンは 25% に減少します。

その後に 50% を好きなルーンに割り振ることができます。

オールカールは大地+40%、風+10%をルーンに割り振り、サーター出身による、風+10% を適用して、結果以下のようになりました。大地に割り振ったのはドワーフつながりで、武器を何となっく戦斧にしようかと思ったため。

風80%、大地80%、闇20%、獣75%、死75%、豊穣25%、人25%

STEP 4: 能力値(Characteristics)

次は能力値を決めます。能力値は今までと同じく STR, CON, POW, DEX CHA は 3D6 で、 SIZ と INT は 2D6+6 で決定します。弱過ぎて死ぬのは面白くないので強いキャラクターを作成するよう示唆されており、1 のダイス目は振り直しできます。さらに合計値が 92 以下ならば好きな能力値に 3 ポイントを割り振れます(ただし最大は 18 まで)。

オルカールの出目は STR 17, CON 11, SIZ 15,INT 13, POW 10, DEX 14, CHA 11。STRの17は戦士には絶好の出目、POW 10が少し物足りませんが、ほかは平均かそれ以上の出目が出ています。1の目振り直しは結構強力ですね。ボーナスの +3 は欠点を補うより尖っていた方が面白いということで全部 DEX に割り当てることにします。

次にエレメントのルーンに関連した能力値のボーナスが獲得できます。一番強いエレメントで +2、二番目に強いエレメントで +1 を能力値に獲得できます。対応は、闇:SIZ、水:DEX、地:CON、風:STR、火:INT、月:POW になっていて、どのエレメントでも CHA を選択できます。このボーナスにより 18 を超える能力値を持つことが可能になります。

それから一部の出身地では能力値に補正がある場合があります。大柄なバイソン族とか、ピグミーのインパラ族とかの場合です。

オルカールは風(STR/CHA)と大地(CON/CHA)が同値なのでどっちを+2にするか選択できるのですが、STR+2, CON+1 を獲得することにします。サーターは出身による能力値補正はないので最終的な能力値は以下のようになりました。

STR 19,  CON 12,  SIZ 15,  INT 13,  POW 10,  DEX 17,  CHA 11

能力値が決まったら、表を参照して能力値から算出される属性値を計算します。このあたりちょっと面倒ですが、RQ2 とほぼ同じなので慣れた人ならすぐできると思います(笑)

オルカールの属性値は以下のようになりました。
移動力: 8
マジック・ポイント:       10
ヒット・ポイント: 13 (頭5、腕4、胸6、腹5、脚5)
回復レート 2
ダメージボーナス +1D6
精霊戦闘ダメージ: 1D6
最大ENC: 15.5
ストライク・ランク:DEX:1、SIZ:1、BASE:2
運動スキル分野: +15%
交渉スキル分野: 0%
知識スキル分野: +5%
魔術スキル分野: 0%
操作スキル分野: +20%
知覚スキル分野: +5%
隠密スキル分野: +10%
ダメージボーナスとか操作技能は優秀、ヒットポイントは普通、魔術とか交渉とか知識とかは残念な感じです、ブルメンにその辺を期待する人はいないだろうということできっと大丈夫です。

STEP 5: 職業(Occupation)

次は職業を選択し、職業によるスキルボーナスや初期装備を獲得します。また職業に対応する推奨情熱から一つ選んで獲得できます。

オルカールの職業は戦士ですが、戦士にはサブカテゴリーが存在していて「重装歩兵」「軽装歩兵」「重装騎兵」「軽装騎兵」があります。重装歩兵を選択することにします。
職業: 戦士(Warrior) - 重装歩兵
 部隊の武器: D6で決定
  1-4: 片手武器(どれか)と大型盾
  5-6: 両手武器(どれか)、イェルマリオならパイクと盾も可
 出身: ルナー・ターシュ、エスロリア、サーター、特に陽の天蓋戦士団
 技能: 合戦+30%、歌唱+10%、視覚+10%、部隊の武器(それぞれ)+25%、
その他の武器(どれか)+25%、武器(どれか)+15%、応急手当+15%、聞き耳+10%
 生活レベル: 自由民
 収入: 60L
 推奨カルト: アーガン・アーガー、バービスター・ゴア、ヒューマクト、七母神、イェルマリオ、
 推奨情熱: 名誉、忠誠(指導者)、忠誠(部隊)
 身代金: 500L
 装備: ヘビースケイルの長鎧(5pt)かディスクプレートの胴着(5pt)に鋲打ち革のスカート(3pt)、プレートの籠手と脛当て(6pt)、クローズドヘルム(5pt)、対応する武器、傷跡をD3、寝袋、良い衣服、コイン20L、2xD100Lの略奪品

部隊の武器はD6の結果、両手武器になりました。ストームブル傭兵団ならバーサークしたら受け(パリー)はできなくなるので、盾を持たないのは順当ですね。どうせなら威力最大を目指すということで、部隊の武器はダガーアックスということにしました。ダガーアックスは聞き慣れない武器かもしれませんが、要は両手用の大型矛で、前の版にあったポールアックスとかハルバードとかと同種のものです。ハルバードは近世の武器なのでグローランサに合わないので名前が変更になったのでしょう。
任意の武器はドワーフからもらったということにして、ヘビークロスボウ、標準的なブロードソードを鍛えたことにしました。情熱は「名誉」を選択、略奪品の価値は 75 をロールしたので 150 L になりました。

STEP 6: カルト(Cult)

次はカルトに入信します。カルトを一つ選んでその神のルーンポイント(3ポイント)を獲得します。必要なら POW を追加で支払ってルーンポイントに変換できます。ルーンポイントの数の特殊ルーン呪文を初期呪文の中から選択します。

それからカルトおよび関連カルトの精霊呪文の中から5ポイント分を獲得します(魔道カルトの場合にかわりには魔道呪文を2つ修得することもできます)。

次のカルトの初期スキルを獲得し、推奨スキルのからどれかを +20% と +10%し、推奨情熱の中からどれか一つを獲得します。

オルカールはストームブルに入信しています。

カルト: ストーム・ブル(獣死風)
 初期技能: 文化の武器(どれか)+15%、混沌感知+20%、威嚇+10%
 推奨技能: 合戦、カルト知識(ストーム・ブル)、近接武器、遠隔武器、騎乗、視覚、捜索、混沌感知、追跡、群の動物を理解、礼拝(ストーム・ブル)
 推奨情熱: 帰依(ストーム・ブル)、憎悪(混沌)、忠誠(ストームカーン)
 聖日: 大聖日(火/安定/嵐)、聖日(凍/安定/海、水/安定/火、土/安定/地、風/安定/闇)
 関連カルト: チャラーナ.アローイ、アイリーサ、アーナールダ、オーランス、ワーハ、ゾーラク・ゾーラン

ストーム・ブルの特殊ルーン呪文は3種類しかないので悩むまでもなく、バーサークフェイス・ケイオス(混沌対峙)インピード・ケイオス(混沌妨害)を獲得します。早いところオーランス神殿に行ってシールド(盾)呪文を入手すべきでしょうね。

ストーム・ブルの関連カルトは多彩なので精霊呪文の選択肢は多岐に渡り、色々と悩んだのですが、必須のヒール 2、長所の STR をさらに延ばすストレグス(2)、獲物を足止めするためのスロー(1)を獲得することにしました。

スキルはブロードソード+15%、混沌感知+20%、威嚇+10%に加えて、主武器の大矛(ダガーアックス)+20%、あとは追跡+15%を獲得することにします。

情熱はやはり「憎悪(混沌)」を取らないわけにはいかないでしょう。

STEP 7: 個人的スキルボーナス

次は個人的なスキルボーナスです。好きなスキルを 4つを選択して各 +25% できます(ただし100%が上限で、それを超えた分は切捨てになります)。さらに別の 5つの技能を選択して、それぞれ +10%できます。

色々と悩んだ上で、やはり混沌退治の戦士として有能であるべきということでダガーアックス、威嚇、追跡、混沌感知をそれぞれ +25% にしました。

残りは趣味的にヘビークロスボウ、挌闘、回避、視覚、古えの種族知識(ドワーフ)を +10% にしました。ドワーフ知識はいらない気もしますが、せっかく入手した特異なスキルなので伸ばしておきました。重装歩兵に回避も無駄な気がしますが趣味ということで。

ここで関連言語の獲得をします。グローランサの言語には互いに関連したものがありそれを獲得できます。獲得後はそれぞれ個別に成長させる必要があります。

オルカールのヒョルト語会話は50%なので、エスロリア語25%、古パヴィス語10%、嵐の言葉10%、ターシュ語10% を獲得します。

STEP 8: その他の情報

性別、名前、年齢、誕生日、利き手、傷跡、所属する家族、部族、都市、氏族などを決めます。

オールカールの場合はダイスとか使って適当に決めてこんな感に。
名前: 真っ二つのオルカール(Orkarl the Hacker)
性別: 男性
年齢: 21歳
誕生日:地の季/死の週/水の日
利き手:
傷跡: 左手の中指の指先がない(混沌に喰いちぎらた)
家族: 祖父アンドリン(シャーマン)はプラックスを放浪している。
叔父(父の弟)がパヴィスにいる。
母と母方の親戚がマラニ部族で農場を営んでいる。
姉がボールドホームの貴族に嫁いでいる。
部族: マラニ部族
氏族: 青狐の氏族出身だが、入信した時に縁が切れている

そして家族の遺産(Family Heirloom)の表で D20 をロールできます。

オルカールの遺産表のロールは D20 で 20が出て「この表でもう2回ロールする」これはラッキー。一つ目は「2D6+3 の MP格納クリスタル」。結果9ポイントの マジック・クリスタルを獲得

もう一つは「覚醒した小動物の忠実な仲間(SIZ 2以下、INT 3D6、POW 3D6、会話可能、精霊呪文3ポイント修得)」。ロールは INT 14 と POW 17 になりました。POW 17 もすごいけど、INT 14 も主人より賢くないか、こっちが本体なのか? 種類は小さな猛禽でスズメフクロウにして、普段は腰に下げた小箱に住んでいることにしよう。修得呪文はヒール(治癒)持たせるのが一番有利なのだけど、面白さにかけるので、リペア(修復)モビリティ(速足)ディスラプション(破裂)にしよう。あと名前をつけないと、「デイム(貴夫人)」にしよう。

最後に初期の評判を決めます。貧民なら 5%、自由身分な 10%、貴族なら 15% に経歴などでの修正を加えたものが開始時の値になります。

オルカールは戦争で大活躍したり、ハレックと友人になったり、やりたい放題でそこそこの有名人、評判の値は 22%。

まとめ

最終的なスキルの値とかを計算して、形式を整えるとこんな感じになりました。いい感じじゃないでしょうか?
オルカール、エリックの息子
マラニ部族出身の戦士、21歳、男性、ストーム・ブルの入信者

自己紹介: ああ? 自己紹介? おれが真っ二つのオルカール(Orkarl the Hacker)だ。混沌は大嫌いだ。酒をおごってくれるやつは大好きだ。以上だ。……おお悪いね。いいエールじゃないか。俺の父エリック・アンドリンソンは良い戦士だったが若くして病死した。実はプラックスで病のシャーマンの恨みをかったせいだ。祖父アンドリンと仇敵のシャーマンとの間の揉め事に巻き込まれたんだ。祖父アンドリンは有名だからお前も知っているかもしれない。ターカロール大王が灰色熊の峰で戦った時にシャーマン別働隊を率い、テラサリン王子を助けた梟羽根のアンドリンのことだ。とにかく俺は父の仇を討つために雄牛の傭兵になって混沌野郎の殺しかたを学ぶことにした。俺が最初にぶっ殺したのが、その父の仇の混沌呪術師で穢らわしい臆病者に相応しい死にかたをさせてやった。俺が代償にしたのは左手の中指に先っぽだけだ。その後も混沌を追いかけて色々な所で戦った。ウォクタピの軍団に襲われていたドワーフたちを助けた時には随分感謝された。ドワーフたちは今でも俺のことを友人と呼んでくれる。戦争にも参加した。ペンネル渡しの合戦で最初に突撃して名声を勝ち取ったウーロキシ部隊の中で最も活躍したのが俺だ。その後、海の海賊たちと一緒に驚異の都にも行った。そこでやつらの大将のハレックとの友誼を得た。あいつは凄いやつだ。とにかく凄いやつだ。怒ってる時には近くにいないことだな。去年は混沌使いのルナー野郎どもを追い回すのに忙しかった。今は次に滅ぼすべき混沌を探している所だ。

 STR 19       CON 12         SIZ 15
 INT 13POW 10DEX 17
 CHA 11

 マジック・ポイント: 10
 ヒット・ポイント: 13

 評判: 22%
 回復レート: 2
 ダメージボーナス: +1D6
 精霊戦闘ダメージ: 1D6
 最大ENC: 15
 ストライク・ランク: DEX:1、SIZ:1、BASE:2
 移動力: 8
 身代金: 500L
 収入: 60L

 部位          D20             HP
 右脚01-04 6  5
 左脚05-08 6       5
 腹 09-11 5  5
 胸 12  5  6
 右腕13-15 6  4
 左腕16-18 6  4
 頭 19-20 5  5

 武器 ダメージ % HPENCSR射程
 ダガーアックス 3D6+1D6  9510 3  3  2
 ブロードソード 1D8+1+1D6  75   12    1  4  1
 ダガー(2本) 1D4+2+1D6 50 6 1/2     6      0.3
 ヘビークロスボウ   2D6+2  80 10 2  1   100
 挌闘 -  55 腕 -  6  0

 防具 APENC部位
 クローズヘルム  5         1          頭
 ヘビースケール長鎧 5  3   胸、腹
 青銅プレートの籠手 6  2   腕
 青銅プレートの脛当      6  2   脚

ルーン:
 風 80%
 大地            80%
 獣 75%
 死 75%
 豊穣25%
 人 25%
 闇 20%

情熱:
 忠誠(サーター) 70%
 名誉 60%
 忠誠(狂戦士ハレック)   60%
 帰依(ストームブル) 60%
 憎悪(混沌) 60%
 愛情(家族) 60%
 忠誠(氏族) 60%
 忠誠(部族) 60%

技能: (※記載のないスキルは初期値のまま)
運動スキル分野(+15%)
  登攀 55%
  騎乗(馬) 30%
  回避 59%
  ジャンプ 66%
交渉スキル分野(0%)
  ダンス 20%
  歌唱 30%
  ヒョルト語会話 50%
  交易語会話 10%
  威嚇 50%
知識スキル分野(+5%)
  合戦 65%
  種族知識(ドワーフ)       35%
  習慣(ヒョルト人) 30%
  農場 35%
  放牧 20%
  応急手当 30%
魔術スキル分野(0%)
  混沌感知 45%
   精霊戦闘 40%
知覚スキル分野(+5%)
  視覚 50%
  聞き耳 35%
  追跡 50%
操作スキル分野(+20%)
隠密スキル分野(+10%)

言語: 
 ヒョルト語会話 50%
 エスロリア語会話       25%
 交易語会話 10%
 古パヴィス語会話10%
 ターシュ語会話 10%
 嵐の言葉 10%

ルーン呪文:
 共通ルーン呪文全て
 バーサーク
 フェイス・ケイオス(混沌退治)
 インピード・ケイオス(混沌対峙)

精霊呪文:
 ヒール(治癒) 2
 ストレングス(筋力) (2)
 スロー(鈍足) (1)

持ち物:
 寝袋、良い衣服、コイン20L、150L相当の略奪品
 黄金の蛇のアームバンド(ビファドル(惑い)のマトリックス) 500L相当
 兜に呪縛された精霊(POW 14, CHA 7)
 9ポイントのMP格納クリスタル

特記事項:
 「デイム」覚醒したスズメフクロウ(INT 14, POW 17)
   リペア(修復) 1、モビリティ(速足)(1)、ディスラプション(破裂)(1)を修得
 ドワーフとの友誼
 ハレックとの友誼

■感想

いやー面白かった。作ってるだけで楽しいですね。一方で思ったより作成に時間がかかりました。サイコロを振ったり、表を参照したり、計算をしたり、呪文を選んだり、装備を書き写したり。これは全員がルールブックか関連ページのコピーを所持していないと大変ですね。

時間はかかるものの色々と深くて面白いキャラクターができるのキャンペーン向きと言えそうです。一方で単発セッションとかで作ってすぐに遊ぶというのには向いていない感じ。単発セッションの場合はスキル割り振り済みの半完成版のテンプレートとか準備しておくとか工夫が必要そうです。

3 件のコメント:

  1. 紹介ありがとう。歴史を作るのはとても楽しそうですね。年末が楽しみです。ちなみにドワーフと仲が良くてもゾーラクゾーランからルーンスペルをもらえるかが気になりますね。

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    1. ウズとモスタリ両方と仲良くするには難しいかもしれません。このオルカールの場合はゾーラク・ゾーランのフィア(恐怖)の呪文もらっても闇のルーンの値が20%しかないので使うのは難しいのですが。

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  2. I wish I had a copy of the RQ-draft as well! :)

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