ご無沙汰しています。 前回の記事から随分時間が開いてしまいました。 記事にしたいニュースがある時は続けてあるのですが、 ない時には全くないものですね。 本来ならば今頃は HeroQuest Glorantha が正式に発売されていて、 その記事などを書く予定だったのですが、 間に 13th Age Glorantha が割り込んだでせいか未だに発売される気配がありません。
そんなこんなで、本来ならば正式版が発売されるのを待ってから記事にしようと思っていた HeroQuest Glorantha について、 プレビュー版をベースでぼちぼちと書いてみようとか思います。 あくまでも去年の夏の草稿準拠なので、正式版では変わる可能性があることをご承知おきください。
まずは、 キャラクター作成をサマリ的についてまとめてみます。 前に書いた HeroQuest コアルールのキャラクター作成から少し変更になってグローランサに特化している部分があります。 あくまでサマリなので用語や考え方は前の記事と読み合わてみてください。
0. 前提条件(Premise)と主題(Theme)
ヒーロー(プレイヤー・キャラクター)の作成に先立ってキャンペーンの前提条件(Premise)を決定する必要があります。 ゲームマスターはプレイヤーと相談しながら協力してキャンペーン前提条件を決定します。 前提条件とはヒーローたちに共通する事項で、 たいていは共通の所属や共通の行動目標などを含んでいます。
一般的な前提条件は「ヒーローたちは△△であり、▲▲をしている」の形式になります。
例1) ヒーローたちはドラゴン・パスの とある氏族の一員であり、 ルナー帝国の圧倒的な魔術勢力と敵対し抗争をしている。
例2) ヒーローたちは、 山賊、 トレジャーハンター、 傭兵の集団などであり、 パヴィスの大廃都にて財宝を探し求めている。
1. コンセプト
HeroQuest Glorantha では即興(As-You-Go)手法でキャラクターを作成します。 まず最初にそのヒーローのコンセプトを短い数単語で表現します。 悩んだ時には特徴的な個性を示す「形容詞」と、 職業もしくは専門分野を示す「名詞」からなるようにします。
例) 働き者の農夫、 忠実な傭兵、 執念深い武人、 賢明な法の語り部、 尊大な女祭
2. 文化キーワード
ヒーローの出身文化を決めて文化キーワードとして取得します。 文化キーワードの値には初期値として 13を設定します。
例) エスロリア人、ヒョルト人、プラックス人(部族)、ターシュ人
3. 共同体
ヒーローが所属する共同体(氏族や出身都市など)を決めて、 それに対する縁故(relationship)をアビリティとして取得し初期値として 13を設定します。
4. 職業キーワード
職業キーワードを選択し、それに数値 17 を設定します。
例) 山賊、 船乗り、 精霊使い、 盗賊、
職人、 農夫、 漁師、 癒し手、 牧夫、 狩人、 吟唱詩人、 魔道師、 武人、
商人、 貴族、 司祭、 書記
5. ルーン
以下の規則に従ってヒーローの持っている 3つのルーン(Rune)を決めてください。 その3つのルーンに重要と思う順に 1W, 17, 13 の初期値を設定してください。
a) 1つ目のルーンは必ずエレメントのルーンを選択します。
風、 地、 火、 闇、 水
b) 2つ目のルーンはパワーのルーンを選択します。
安定、 移動、 生命、 死、 真実、 幻影、 調和、 無秩序
c) 3つ目のルーンはエレメント以外の好きなルーンを選択します。
法、 精霊、 獣(種族)、 意志疎通、 魔術、 支配、 永遠の戦い、月など
補足)
エレメントのルーンのかわりに「月」のルーンを選択することもできます。 パワー・ルーンを2種類選択することもできますが対立するルーンは禁止です。 獣のルーンを選択した場合は動物の種族を決めて細分化してください。
ルーンはヒーローの性格に強い影響を与えます、 例えば風のルーンを持つ者は暴力的で精力的です。 移動のルーンを持つ者は冒険好きで予測不能です。 生命のルーンを持つものは好色で魅力的といった感じです。
6. 特徴的な個性
コンセプトで決めた特徴的な個性をアビリティとして初期値 17 で取得します。
7. 追加アビリティ
追加のアビリティを5個まで自由に決めて、 初期値 13で取得します。 問題を解決するのに利用できるものは何でもアビリティにできます。 技術、 魔術、 技術、 才能、 知識、 性格、 持ち物、 資金、 魔術、 履歴、 サポート・キャラクターなど全てアビリティになります。
既に所有しているキーワードやルーンに含まれているものを細分化してアビリティとして選択することもできます。 その場合にはそのアビリティの値はキーワード +1になります。
5個のアビリティを全てをゲーム開始時点で決定する必要はありません。 作成時に選ばなかったアビリティはゲーム中の任意の時点で決定して追加することができます。
8. 呪具または呪文
「精霊」のルーンの持ち主は精霊魔術の専門家です。 最大5つまでの呪具(Charm)を選択し、精霊のルーンの傘下のアビリティとして取得できます。
「法」のルーンの持ち主は魔道の専門家です。 最大5つまでの呪文(Spell)が載っている魔道書(Grimoire)を法のルーン傘下のアビリティとして取得できます。
これらの呪文や呪具も最初の時点で全部決める必要はなく残しておいて、 プレイ中に決めても構いません。
9. 追加ポイント配分
追加で 12ポイントをキーワード、 ルーン、 追加アビリティ、 サポート・キャラクターなどに自由に配分できます。 ただし1つのアビリティやキーワードには最大で 10ポイントまでしか配分できません。
これもゲーム開始の時点で全部を配分する必要はなく、 後に取るアビリティのために残しておくことができます。 (作成段階ではキーワードやルーンも1ポイントの配分で1ポイント上昇させることができますが、 広汎な能力なためゲーム開始後はキーワードやルーンを上げるには2ポイントが必要になります)
10. 欠点
最大3個まで欠点(flaw)を選択できます。 欠点とはヒーローが問題を解決する上で障害になるようなものです。欠点のうち1つを特徴的な個性から選ぶこともできます。
例) 無愛想、 けち、 無作法、 トロウルに憎まれている、 病弱な妹、
ルナーに対しては常に無礼、犬が怖い、 ある神に呪われている
最初の欠点は最大のアビリティと同じ値になります。 2番目の欠点は2番目に大きなアビリティと同じ値になります。 3番目の欠点は最小のアビリティと同じ値になります。
11. 名前と外見
そのヒーローに相応しい名前を付け、特徴的な外見を決めてください。
例: ヒョルト人(女性): ベネーヴァ、ベラ、ドラサ、エスロルヴァラ、イヴァーネ
ジャリーン、カリル、レイカ、オネリセン、ヤニオス
ヒョルト人(男性): アンドリン、アーグラス、ブライアン、ファーナン、
ガランダンギアン、ハルマスト、ジャラン、サロニル、
ターカロール、ヴェンハール
12. ヒーローどうしの関係
みんなで相談してヒーローどうしの関係を決めます。 関係の決め方の一つの手法として、 最初のヒーローから他の一人のヒーローへの関係を決め、 その2番目のヒーローがさらに別のヒーローへの関係を決めといった具合に順番に関係を決めていき、 最後のヒーローから最初のヒーローへの関係を決めます。
例) 家族、 ライバル、 親戚、 幼馴染、 師弟、 恋人、 恋敵、 恩人、 親友、 取引相手
《以上》
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