前夜祭
2月13日は前夜祭ということで、ベテランと初心者の2グループに別れてセッションを行いました。ベテラン卓の方はルーンクエストではなく、ふぇる氏のゲームマスターで現在開発中の 13th Age in Glornatha のキックスターター参加者向けの草稿(ドラフト)ルールを使用してセッションを行いました。私はこちらの方に参加させて頂きました。私は「大地の女神を拾った少年」というユニーク特徴で、普段は子豚の格好をした大地の女神を抱いた少年(クラス的にはアース・プリーステスだけど実際に魔法を使っているのは女神の方という設定)をプレイしました。他の人たちはもっと個性的な特徴を持っていたし、シナリオも良かったのですが差し障りがあるといけないので詳細は省略します。だいたいルナーの邪悪な陰謀を知った反抗勢力(という名目の無頼)の冒険者たちが解決のために苦労するという筋が提示されていた気もしますが、まったく苦労していた記憶がありません。バーサーカー率の高めのパーティは何かあると取り敢えず突込んで、あとで考える作戦が展開されました。ゲームマスターがヒーロークエストによる解決を強く示唆する中、ヒーロークエストが開始される前に解決してしまおうというプレイヤーたちの無茶振りをうまく拾って頂き、無事ハッピーエンドとなりました。
もう一方の初心者中心のグループの方はルーンクエスト2版がプレイされました。といっても全員がトロウルPCを作成してトロウルボール(トロウルたちのスポーツでラグビーをおもいっきり野蛮にした感じのやつ。詳細略)をプレイしたとのこと。え? 初心者いきなりトロウル? しかもトロウルボールの洗礼? と思わなくもないですが、非常にグローランサらしいとも言えるので、参加者にグローランサの魅力の一部と、それ意外も諸々が伝わったことと思います。こちらも無事プレイヤーキャラクターのチームの勝利に終ったと聞いています。
夜と朝の部
あいにくの天候で外では強い雨が振っていましたが、我々は夜と翌日の朝の空き時間を使って私のゲームマスターで、RuneQuest 第6版の Adventuein Glorantha で遊びました。この本は諸般の事情により販売されないことになってしまったのですが、ありがたいことに友人から GenCon にて少数だけ配布されたドラフト版を借りることができたので、(水子供養として)遊んでみました。キャラクター作成に時間がかかったこともあり、大型のグリズリー1体と四人の冒険者が闘うだけしかできませんでしたが、練習台として HP が多いだけのはずがだった熊が大健闘、マスターもプレイヤーもダイス目に右往左往するという意外とルーンクエストらしい戦闘だった気がします。RQ6 AiG の感想ですが、キャラクター作成に時間がかかるだろうと予想してチャート類とか万端に準備したりしたつもりだったのですが、それでもキャラクター作成と導入に時間を取り過ぎたようです、申しわけない。キャンペーン指向でじっくりとPCを作り込むことを前提にしているルールな感じですね。個人的には RuneQuest 2版ベースにするという新版にもすごく期待しているのですが、こちらが発売されなくなったのも残念です。未完成でも良いので PDF版だけでも発売されると良かったのですが...
再誕祭
そして2月14日午後から本祭の開催となりました。ゲストとして作家の水野良先生、ゲームデザイナー清松みゆき先生、冒険企画局の桜葉星菜もいらっしゃられ、20人近くが集まり賑やかに始まりました。他にも参加希望がいたけど会場の広さの都合でこの人数になったという話を聞きました。さらに多数の人々が仕事のスケジュールの都合などで参加を泣く泣く断念されとのこと。配布物など
参加者全員に以下の2冊の冊子が配られました。1冊目のメッセージ集は RQ2 の再販にあたってのメッセージを業界の有名人から私のような無名のいちファンまで、多数のRQ2好きのメッセージを集めた楽しいものです。もう一冊はまりおん氏が Guide to Glorantha より「聖王国(Holy Country)」の章を全訳されたものを会場限りとして許可を取って配布されました。さらにこの冊子には第2版の Cult of Prax から鮎方氏が翻訳された「オーランスのカルト」と、まりおん氏のオリジナル記事の 「ルーンクエストの歴史」も記載されています。残念ながら、まりおん氏は都合により参加できなかったのですが有難いことです。
「聖王国」と「オーランスのカルト」の翻訳記事について残念ながら当日限りの許可なので現場でしか入手できないのですが、ルーンクエストの歴史についてはまりおん氏が自身のブログに記載されましたので、そちらでも参照できます。
ルーンクエストの歴史(まりおん氏のブログ): d.hatena.ne.jp/mallion/20160219/p1
他にも当日が2月14日のバレンタインデーということで、愛の女神のルーンが彫られたチョコレートが店長から参加者に配られました(写真は取り忘れました、ごめんなさい)。
私の方でも、私が翻訳させていただいたサンディー・ピーターセンの「グローランサの忘れられた秘密たち」の日本語版を許可をもらって小部数ながら印刷して持ち込みました。決して安くないにもかかわらず皆さんに買っていただき持ち込んだ分は全て完売いたしました。ありがとうございます。印刷版は希少品なので大事にして頂ければと思います。
こちらは PDF版ならば公式ページから購入できますので、先日の以下の記事を読んでご検討いただければと思います。⇒ 「グローランサの忘れられた秘密たち」
ゲストトークと記念撮影
それから挨拶があってゲストを中心としたトークとなりました。RuneQuest 自体が古いゲームということもあって、とても懐しい話題で盛り上がっていました。現場に来れなかった人によるスカイプでの参加も企画されるなどとても現代風な面もありました。その後、参加者一同で記念写真を撮りました。参加者の中にはルーンクエスト暦うん十年というベテランに混って、ルーンクエストは始めてとか数回目という若者たちの姿もあり頼もしく思いました。今後もグローランサ好き、ルーンクエスト好きな人々が増えていってもらえると嬉しいのですが。
ルーンクエスト2プレイ
そして3グループに別れてメインイベントである、ルーンクエスト2のプレイとなりました。私のグループではひろりん店長がレフリー(RQ2 のゲームマスターはレフリーと呼びます。呼ぶよね?)でした。ルールサマリが準備されており、事前に丁寧の説明もされて、初心者でも安心設計。レフリーが嬉々として精霊戦闘の説明をしようとするので「初心者もいますし、今回はそのルール必要ないですよね? ね?」と阻止を試みましたが通りませんでした。個性的なキャラクターが既に作成済みで選ぶだけでゲームスタート。私のキャラクターは真実しか話せないというギアスを持ったイェルマリオになりました。パーティのカルト構成に危険な香りがしたので、さくさくとシナリオを進めようと強く決意しました(参加者は皆良い人たちばかりだったので取り越し苦労でしたが)。
意気様々とパヴィスの街を出発してすぐに、岩陰に潜んでいたワイバーンに奇襲されて、こちらが何もできないうちに一人死亡、辛くもワイバーンを倒すも速攻で街に戻る羽目になりました。後で清松氏がレフリーを行ったグループでは最初のチュートリアル戦闘はニュートリングだったと聞き「殺意の格差」という言葉を思い出しました。カルトに戦力強化を求めたところ、頼んでもいないのに大量に渡される毒消しに色々と嫌な予感を覚えつつ再出発。
色々あってダンジョンへ混沌退治に行くことに。ルーンクエスト第2版も久し振りなら、本格的なダンジョンに潜るのも久し振り。私はイェルマリオ信者ということで率先して明り役を担当することにしました。鎧や技能も高かったので本当は最初から前にいて戦った方が効率が良かった気もしますが、光の神の威光のためには仕方ありません。次から次へ出てくるエレメンタルに驚いたり、殺意全開のミノタウロスやドラゴニュートに苦戦したり、予定調和のように精霊に憑依されたり、楽しくダンジョンを冒険しました。
最後にはスコーピオンマンとの対決、「スコーピオンマンは1番から4番まで4体います。いや、やっぱり3番はいません。1番と2番と4番の3体です」。残り時間も少なかったせいか分り易く手加減してもらいながら、なんとかギリギリ最終決戦に勝利となりました。スコーピオンマンは全部で11体準備していたそうですが 3体でもやっとでした。同じシナリオを遊んだ別のグループでは、ダイスの出目もあって最後のスコーピオンマンにあさっり敗北したそうです。
プレイ中にイェルマリオの神話での勲(いさおし)について、滔々と語ったりしたかったのですが、「真実しか話てはいけない」という制約があったので自重せざるを得なかったのが残念でした(嘘)。
宴会
その後は居酒屋に場所を移して懇親会となりました。お酒が入って色々と面白い話を聞けました。片側でアルシャードとかの比較的新しいゲームの話題をしている反対側で SPI のドラゴンクエスト(35年前のTRPG)とか Avalon Hill のタイタン(35年前のボードゲーム)で大盛り上がっているのがとても印象的でした。よく考えるとどっちも RuneQuest よりは新しいんですけどね。とにかく最後まで楽しい集まりでした。休みを取って大阪まで行ったかいがあったというものです。主宰されたリーチングムーンのひろりん店長、ゲストの方々、参加者の皆様、ありがとうございました。またルーンクエスト好きが集まれる機会があるといいなと思いつつ、とりあえず報告はここまでにしたいと思います。